ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

2015年マイ・ベスト

どうもみなさま、こんばんは。
・・・実は、先ほど書いていた記事がすべて消えてしまいまして・・・。
ショックで目の前が真っ暗になっている私です・・・ああ、またやっちまった(涙)。
年も押し迫って、今年も残りあと一日ちょいだというのに、この体たらく。
はぁ。
気を取り直して、また書きなおさねば。
今年はこれで最後の記事となります。読了本も1冊あるのですが、そちらは年明けに
回して、最後の記事はやっぱりマイ・ベストで行きましょう。去年は年明けに
なっちゃったけど、こういのはやっぱり年内中に発表したいからね。


対象作品は、今年一年で読み終えた本すべて。
読了数は、今読んでいる本が明日中に読み終われば125冊、終わらなければ124冊
でした。やっぱり昨年超えは難しかった・・・^^;
でも、来年からは仕事の形態が変わりまして、お休みが増える予定なので、
今年よりは読める本も多そうかな。ブログの更新も増やせたらいいな、と思っているのですが。

今年も、ミステリ、ノンミステリに分けて発表したいと思います。
まずはノンミステリから。


<2015年 ノンミステリベスト10>

1.森見登美彦有頂天家族 二代目の帰朝」
2.宮下奈都「羊と鋼の森
3.京極夏彦「ヒトでなし」
4.三浦しをん「あの家に暮らす四人の女」
5.夏川草介神様のカルテ0」
6.乾ルカ「ミツハの一族」
7.阿部和重伊坂幸太郎「キャプテンサンダーボルト」
8.又吉直樹「火花」
9.誉田哲也「武士道ジェネレーション」
10.彩瀬まる「桜の下で待っている」

次点(順位不同)
秋川滝美「居酒屋ぼったくり」シリーズ(今年中に4作読みました)
湊かなえ絶唱
平山夢明「デブを捨てに」
鯨統一郎「作家で十年いきのびる方法」


1位は、もう、読んだ時から今年のベスト1だと思いました。久しぶりのモリミー作品、
しかも有頂天シリーズ。面白くない訳がない。期待通りの出来で、とても楽しめました。
モリミーの新作が読めるという嬉しさを噛み締めながらの読書でありました。
2位は、最近読んだばかりですが、調律師という未知なる職業をとても魅力的に描いていて、
非常に好みの一作でした。調律の世界を森に例えるという世界観も素敵でしたし、行間から
ピアノの音が溢れ出て来そうな描写力にも魅せられました。直木賞候補に挙がりましたが、
ぜひ受賞して頂きたいです。
3位は、ヒトでなしが絶望に落とされた人を救うという、なんとも荒唐無稽なお話ですが、
引き込まれました。
理不尽な物事がなぜか道理に変えられてしまう、京極さんの文章力の凄さを改めて感じさせられた作品。
4位は、しをんさんらしいエンタメ作品。同居する四人の女たちが主人公の割に、じめじめした
嫌らしさがあまりなかったのが良かった。河童の川太郎という素晴らしいキャラクターを生み出した
という点でも、忘れがたい作品です。
5位は、シリーズの前日譚。各キャラたちの若かりし頃が伺い知れて嬉しかった。医療の世界の
良い所も悪い所もきちんと真正面から描かれているところがこのシリーズの魅力だと思います。
6位は、美しい世界観に魅せられ、ぐっと引き込まれる作品でした。悲劇的な結末も含め、
印象深い作品です。
7位は、徹底したエンタメストーリーで、終始ハラハラドキドキしながら読み進められました。
共作で読み始めるまでは不安もありましたが、それを払拭するような痛快な作品でした。
8位は、今年を代表する一作として、やっぱり挙げない訳には行きませんね。240万部を
超える大ヒット作になった分、賛否両論はあるでしょうが、個人的には好きな作品でした。
又吉さんの言葉選びのセンスが好きですね。二作目も期待したいです。
9位は、まさかのシリーズ完結編が出て、非常に嬉しかったです。主役二人も大人になり
ましたが、基本的な性格も二人の関係も変わっていなくて嬉しかった。早苗のアレがなければ
もうちょっと上位だったかも・・・。
10位は、新幹線に乗って東北方面に行く人々の連作集。読んだ後温かい気持ちになれる
素敵な作品集でした。情緒溢れる田舎の情景描写と、四季折々の花の描写が美しかったです。



続いてミステリランキング。

<2015年 ミステリベスト10>

1.深水黎一郎「ミステリー・アリーナ」
2.葉真中顕「絶叫」
3.倉知淳「片桐大三郎とXYZの悲劇」
4.早坂吝「虹の歯ブラシ 上木らいち発散」
5.恩田陸「ブラック・ベルベット」
6.西澤保彦「さよならは明日の約束」
7.米澤穂信「王とサーカス」
8.下村敦史「生還者」
9.大倉崇裕「福家警部補の追求」
10.初野晴「惑星カロン

次点は、
柳広司「ラスト・ワルツ」
道尾秀介「透明カメレオン」
滝田務雄「田舎の刑事の好敵手」
北村薫「中野のお父さん」
東川篤哉「ライオンの歌が聞こえる~平塚おんな探偵の事件簿2~」


1位は、基本的な設定にツッコミ所が満載ではあるのですが、とにかく本文のどこを
読んでも伏線という、凄まじいまでの本格根性に脱帽。本格好き魂を揺さぶられる作品
でした(笑)。
2位は、ラストでガツンとやられた作品。社会問題を取り上げながらも、きちんと
最後は本格要素で満足させてくれて、読み応え十分の一作でした。
3位は、これも本格ミステリの基本に帰れるような作品。クイーンの悲劇四部作を
下敷きにしながらも、きちんと倉知色を出して楽しませてくれるところはさすがだな、と
思いました。キャラクターも良かったですね。
4位は、一作目はエ○描写に引いてさほど評価出来なかったものの、この二作目は
全編に亘って本格要素が散りばめられていて、構成もよく練られていて楽しめました。
主人公のキャラは未だに掴み切れていませんが・・・^^;
5位は、久しぶりに結末でモヤモヤしなかった恩田作品(笑)。異国情緒満載の作風も好み
でしたし、ミステリ的な驚きもあって、恩田さんにしては正統派なミステリ作品で楽しめました。
6位は、こちらも著者には珍しい、ストレートな青春ミステリ。ブックカフェが舞台という
部分も好みど真ん中でしたし、ラストの胸キュン展開も西澤さんらしからぬ爽やかさで
良かったです。続編希望。
7位は、今年度のランキング総なめの米澤作品。結末の黒さや、異国の不穏な空気感など、
読ませ所たっぷりで面白かったのですが、ミステリ的な驚きの面でやや自分としては
物足りなさを感じたのでこの順位に落ち着きました。
8位は、正統派な雪山ミステリ。結末も意外性ありましたし、ぐいぐい読ませる筆力は
新人ながら大したもの。デビュー作から三作読んで来ましたが、どれも水準以上の出来で、
今後が非常に楽しみな作家さんです。
9位は、鉄板シリーズ。安定して面白い。福家警部補の意外な一面も垣間見れて、
ミステリ的な面白さに人物の掘り下げが加わることで、シリーズの魅力がより深まった
感じがしました。
10位は、こちらも久しぶりのシリーズ新刊。主役二人の絶妙な会話が面白くて、
ページをめくるのが楽しくて仕方なかったです。チカママの見えない存在感が強烈でした(笑)。
続きが読めるのが待ち遠しいです。



ミステリ部門は、ミステリ部分を重点的に選びました。本格ミステリ要素が
強い作品は、無条件で上位にしちゃいたくなりますね。最近三津田さんのような
正統派本格ミステリを読んでいないので、早く如きシリーズでも出して欲しい
所なのですが・・・。





と、こんな感じのランキングになりました。
みなさま、読まれた本がありましたでしょうか。
いつもながら、こういうランク付けっていうのは非常に悩みますね。
突出した作品がなかったりすると余計にね。

来年はどんな作品に会えるでしょうか。
来年も良い本とたくさん出会えますように。
今年一年、この不定期ブログにお付き合い下さり、ありがとうございました。
ブロガー仲間が去って行き、訪問者の数が減ったとしても、私のブログへの思いは
変わりません。
まだまだ続けて行くつもりですので、来年もどうぞよろしくお願い致します。

では、みなさま、良いお年をお迎え下さいませ。