ミステリ読書録

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加藤実秋「メゾン・ド・ポリス5 退職刑事と迷宮入り事件」(角川文庫)

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シリーズ第5弾。今回は、迫田さんが警官時代に関わった未解決殺人事件を軸に、

4つの事件が描かれます。ストーカー事件、ブランドバック盗難事件、フルート

消失事件、金属盗難事件。それぞれの事件が、迫田さんが関わった医師殺害事件

に繋がって行く。今回はなかなかボリュームありました。途中、前に出て来た

登場人物がちょこちょこ出て来るんで、これ誰だっけ?を何度か繰り返す羽目に

なりましたけど・・・(私の記憶力ヤバい^^;)。

そして、伊達さんの過去も出て来ます。そっちの方はなんだか思ったよりもあっさり

した終わり方でしたけど。でも、シェアハウスを始めるきっかけの出来事が知れた

のは良かったです。あと、肝心の医師殺害事件の真相の方もあれ?って感じの

結末。そっちの犯人よりも、当時重要参考人だった児玉美月とその息子の物語の

方に重点が置かれてる感じでした。それはそれで意外な真相が隠されていたので

いいんですけどね。児玉親子には最初からあんまり好感持てなかった(息子の方は

終盤にならないと登場しないけど)ので、あの真相にはいろいろ腑に落ちるものが

ありましたね。母親はただただ息子を想っていただけなんでしょうけどね。

終盤、お約束の惣一郎のアイロンがけ推理が読めたのも嬉しかったですね。そして、

途中に出て来た着ぐるみ姿の惣一郎!き、貴重~~~。そう、私の脳内では西島秀俊

さんが着ぐるみに入ってダンスしている姿が浮かんでいたのでした。ああ、映像化

して欲しい。

ドラマ、パート2やってくれないかな。