ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

2020年 マイベスト

f:id:belarbre820:20210103175306j:plain

どうもみなさま、あけましておめでとうございます。

お正月はいかがお過ごしでしょうか。画像は去年末に作ったお正月飾りです。

小さい我が家の玄関扉に飾るにはちょっと豪華過ぎたかなぁという感じですが^^;

今年のお正月は、例年と全く違う、静かなものでした。31日と1月1日は

いつもなら徒歩5分のところにある実家に行って、兄家族と姉家族が集まって

ワイワイと食事会をするのですが、今年はコロナですべてなしになりました。

夫婦ふたりで家で過ごす初めての年末年始。そして、毎年1日に行っていた

お参りも今年はまだ行けてません。例年2日に行っていた初売り(福袋)も今年は

やめました。こんなにどこにも行けないお正月は初めてだなぁ。なんか、全然

お正月っぽくない。動かないから太りそう・・・むぅぅ。コロナめ・・・!!

いやもう、愚痴はよそう。本題、本題。

遅れ馳せながら、昨年のマイベストを発表させて頂きたいと思いますー。ぱちぱち。

対象は昨年一年間で読んだ本すべて。昨年はがくっと冊数が減りまして。コロナの

影響・・・という訳でもなく、実はレンタルコミックにはまってしまって、漫画

ばっかり読んでいたってのが本当のところ。漫画だけなら軽く5~600冊以上は

読んでるんじゃないかなぁ・・・。月50冊は読んでたと思うから。

今年読んだ本は全部で117冊。去年のマイベスト調べによりますと、去年は

133冊だそうなので、めっちゃ減りました・・・。まぁ、緊急事態宣言で図書館

閉鎖期間ってのもありましたしね!(←言い訳)

今年は冊数が少ないので、割とあっさり決まりました。今年もそんなに突出したって

感じのものはなかったかなぁ。順位はあってないような感じです。その時の気分で、

どれが上位に来てもおかしくないかも。

今年もミステリ、ノンミステリで分けて発表~。

 

<2020年 ノンミステリベスト10>

1.喜国雅彦国樹由香『本格力』

2.町田その子『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』

3.髙田郁『八朔の雪』『花散らしの雨』

4.青山美智子『お探し物は図書室まで』

5.村田沙耶香コンビニ人間

6.若林正恭『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』

7.野村美月『むすぶと本。『さいごの本屋さん』の長い長い始まり』

8.京極夏彦『地獄の楽しみ方』

9.森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』

10.朝井リョウ『風とともにゆとりぬ』

 

1は自粛中で図書館休館中に読んだ積読本。勿体なくて、温めていて良かったです。

コロナで暗澹たる気持ちの中で読んだので、喜国さんご夫婦が本当に仲良しなのが

伝わって来て、ほんわかしたなぁ。

2はお魚をモチーフに、人間ドラマを描いた短編集。生きづらい世の中でもがき

ながら、主人公たちが成長して行く姿に胸を打たれました。

3も自粛中に読んだ積読本。辛い過去を抱えた主人公が、新たな地で料理を通じて

成長して行く物語。時代物ですが、心が洗われるような優しい物語で、続きを読む

のが楽しみです。

4は実はまだ記事を上げていません。下書き保存はしてるんですが・・・^^;

小学校に併設された図書室が舞台のハートウォーミングな連作集。巷でも話題に

なっていて、王様のブランチでも紹介されました。コロナ禍に読むにはぴったりの、

心温まる作品です。

5は芥川賞を獲ったベストセラー。人より遅れて昨年読みましたが、マイノリティー

の主人公が、コンビニ店員の矜持を持って働く姿に心打たれました。特異な才能を

持った作家さんだと思いました(まだこれ一冊しか読んでないけど^^;)。

6はオードリーの若林さんの初期のエッセイ集。人見知りの若林さんが、少しづつ

仕事や他人との触れ合いを通じて、人見知りを克服して行く様子が伝わって来ました。

若林さんの文章がとても好きです。

7は閉店間際の町の本屋さんに、亡くなった店長にお世話になった客たちが訪れ、

店を任された高校生の少年と従業員に、思い出の本について話をして行くお話。

本好きならば心に響く温かい物語だと思います。

8は京極さんが大学生たちに向けて行われた講演を本にまとめたもの。京極さんの

含蓄のある言葉の数々はとても心に残りました。大作家なのに、すごく腰が低い

ところも大好きだー。

9は久しぶりにモリミーの腐れ大学生もの。四畳半ワールドが楽しかったです。

10は朝井さんのエッセイ集。どこまでも腰が低くて、でも変なところで自信家

の朝井さんの筆致が楽しく、爆笑しながら読みました。

 

<2020年 ミステリベスト10>

1.井上真偽『ムシカ 鎮虫譜』

2.伊坂幸太郎『逆ソクラテス

3.黒田研二『家族パズル』

4.米澤穂信『巴里マカロンの謎』

5.早坂吝『双蛇密室』

6.池井戸潤アルルカンと道化師』

7.青柳碧人赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』

8.長岡弘樹『風間教場』

9.東川篤哉谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』

10.芦沢央『汚れた手でそこを拭かない』

 

順位は適当に決めてます。なんとなく自分の中でインパクトがあった順というか。

1は孤島ミステリ+冒険小説の体裁で、ワクワクしました。虫いっぱいで読むの

キツかったけど、終盤で伏線がすべて回収される過程はさすがだと思いました。

2は伊坂さんらしい物語ばかりで、すべてが心に響きました。やっぱり、伊坂

幸太郎の世界が好きだなぁとしみじみ思わせてくれた傑作集でした。

3は久々のくろけんですが、収録作どれも水準以上の出来の良さでした。どれもが

家族をテーマにしていて、優しい読み心地のミステリ集。

4はこちらも久々の小市民シリーズ。まず、出たことに感動。小佐内さんのブラック

さも相変わらずで、やっぱりこのシリーズ好きだなぁと思わされました。小佐内

さんも小鳩君も、全然小市民じゃないよね、実際は(苦笑)。

5は犯人の意外性でいえば、ダントツのNO.1。ただ、ナンセンスという意味で

いろいろと問題もある作品なので、とりあえずこの辺りの位置に留めて起きました

(苦笑)。ナンセンスと本格の絶妙なブレンド具合が好きなんですよねぇ。あんまり

他人に薦められないけどもね。

6はドラマも大ヒットして、相乗効果で話題になった待望のシリーズ新作。本編の

前日譚に当たる物語ですが、若き日の半沢も変わらず真っ直ぐでかっこいいやり手

銀行マンでした。

7は一昨年(2019年)の話題になった童話モチーフのミステリ第二弾。今回は

西洋童話を題材に、ブラック色満開のミステリ短編集でした。童話の中に出て来る

小道具をしっかりミステリの中に生かしているところが上手いなぁといつも感心

させられますね。

8はこちらも話題のシリーズ新作。シリーズ初の試みで、教官の風間視点という所が

新鮮でした。風間の内面が思った以上に人間臭いところに驚かされました。生徒

目線では気づけない、風間の知られざる一面が伺い知れたところがファンとしては

嬉しかったですね。

9は私のミステリランキング常連の東川さん。相変わらずゆるい作風を貫きつつ、

トリックはしっかり本格要素を取り入れているところがいいんですよねぇ。ツッコミ

たくなる要素も満載ではありますけれども。やっぱり好きなんですよね~。

10は最近のミステリランキングを騒がせている芦沢さん。小技を効かせたブラックな

作風は、少し長岡さんに似ているかな、と思います。これからも注目したい作家さん

ですね。

 

こんな感じになりました。ランキング考えるのって楽しいけれど、難しい。昨年の

始めの方に読んだ作品なんか、もう大分内容とか忘れかかってるし。自分の記事

ざっと読み返して、記事のテンションとか思い出しながら考えました。ダントツに

面白かったっていうのがあれば楽なんですけどねぇ。だいたい、どれも水準以上の

面白さとかだから、順位付けしようとすると悩む、悩む。どこを基準に考えるか、

とかによっても変わって来るしね。あくまでも、個人の意見ですし、異論ある方も

いっぱいいると思いますが、広い心で許して頂ければ幸いです。

 

では、今年も不定期更新になるかと思いますが、お付き合い頂ければ嬉しいです。

今年もたくさん良い本に巡り会えますように。