朝、夕暮れ、午後11時という、三つの時間帯をテーマに綴られた、エッセイ
アンソロジー集。14人の豪華作家陣が寄稿されています。
寄稿作家は以下。
「朝」のひととき
「夕暮れ」のひととき
「午後十一時」のひととき
一編がとても短いので、あっという間に読めちゃいます。ちょっとした息抜きに
読むにはちょうどいい感じかな。
それぞれの作家さんの、テーマになっているその時間帯に対する様々なエピソードや
思いが伺えて、どれも楽しめました。
しをんさんや道尾さん目当てで借りたけれど、それ以外の作家さんも筆力のある
実力派ばかりなので、短いながらも心に沁みるエッセイばかりでしたね。文章力の
ある作家さんは、短いエッセイ書いてもやっぱり上手いなぁ、情景が伝わって来る
なぁと感心しました。
この三つの時間帯だと、私はやっぱり朝が一番好きかなぁ。午後十一時は、最近
眠くて眠くて仕方ない時間になっちゃったし。夕方は夕食の準備とかでばたばた
してて、ゆっくり夕焼け見ることなんてまずないしなぁ。
朝はこれから始まる一日に向けて、気力も体力もたっぷりある時間帯で、何やるに
しても一番効率がいい気がする。休みの日も、お昼までだらだらと寝るとかって、
昔から出来ない性分でして。なんか、勿体ない気がしちゃって。休みだからこそ
ゆっくりお昼まで寝ていたいって気持ちもわかるんですけども。学生時代も、
社会人になってからも、それは変わらないですね。逆に、午前中とにかくやるべき
ことはやって、午後はゆっくりだらだらするタイプ。どっちみち、だらだらする
んじゃん!ってツッコミはおいといて(笑)。
全体的に、お子さんがいらっしゃる作家さんは、子供が出来る前と後では時間の
使い方が全く変わった、というようなことをおっしゃる方が多かったです。
そりゃそうだよね。子供がいたら、朝だらだら寝てるとか無理だろうし。子供
中心に時間が流れて行くものですよね。特に、子供が小さいうちは。お子さんとの
エピソードとかも、どれも微笑ましくて良かったな。
短いエッセイなのに、合間にイラストも入っていて、サイズ感といい、本の作りと
いい、絵本のような作品だなぁと思いました。プレゼントとかにも良さそうだと
思いました。文章上手い作家さんばかりなので、気に入るエッセイがひとつやふたつ
は入っているんじゃないかな。