ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

白石昌則「帰ってきた生協の白石さん」(講談社)

18年ぶりに帰って来た生協の白石さん。図書館の新着案内で見かけて、おー、

なつかしい~!と思って借りてみました。みなさん知っているかなぁ。昔、

話題になった生協の白石さんの本。大学生協の「ひとことカード」に書かれた

質問や要望に、生協職員の白石さんが懇切丁寧に、しかもウィットに富んだ回答

を返すことで話題になった作品。

ひとつひとつの要望に、きちんと真摯に回答しているところが素晴らしい。

18年経っても、その姿勢は全然変わってなくて嬉しかったです。そもそも、

18年前に出た当初に勤めていた某大学は地元にありまして、そのことも当時

親近感を覚えて好ましく思ってました。その後は大阪に異動になったりもした

ようですが、今現在は転職して東京に戻られているのだとか。生協の白石さん

じゃなくなってしまったのはちょっと残念ですが。まぁ、生協関連の職場なのは

変わらないみたいですけどね。白石さんのように、どんな要求にも柔軟に対処

出来る人なら、どんな職場に行っても上手くいくんじゃないかなぁ。何より、

人柄が素晴らしいからね。謙虚だし、ユニークも持ち合わせているしね。

今回も、とんでもない質問やら要望に、ユニークな回答を返していて、何度も

くすりと笑わせてもらいました。しかし、何でも書いていいからって、こんな

こと聞くなよ!って質問とかもたくさんあって。みんな、白石さんがどう返す

のか、面白がって投稿しているんだろうなぁと思えるものが多かった。真面目に

聞いてる人も中にはいるんだろうけどさ。渾身のダジャレとか、聞きたくないよ!

クリスマス、遊びに誘われても!生協に売ってないもの箇条書きにって、死ぬほど

あるよ!・・・って、私なら全部ツッコミ入れる質問ばっかり(笑)。でも、

白石さんはすべての質問に真面目に答えます。どうでもいい質問でも、それを

バカにするような回答は絶対にしません。これは人柄のなせる技だろうなぁ。

でも、私が一番好きな回答は、「白石さんの好きな擬音はなんですか?」に対する

回答。延々と回答の言葉が続くんですが、一番最後に告げられた好きな擬音に

きゅんとしました(笑)。

私も白石さんに質問してみたくなっちゃいました。楽しい一冊でした。