大好きなビストロ・パ・マルシリーズ第四弾。久しぶりに新作が読めて嬉しいです。
毎度ながら、薄い上に読みやすいのであっという間に読めてしまう。ほんとは
もっとゆっくり時間をかけて読みたいのだけれど。今回も三舟シェフのお料理は
どれも美味しそうだった～～。
ビストロ・パ・マルにも当然ながらコロナ禍の影響が降りかかって来ました。
これはもう、飲食業関連の作品なら書かない訳にはいかないでしょうね・・・。
緊急事態宣言下に置かれたビストロ・パ・マルは、政府の言いつけに従って
一日の予約数を減らし、テーブルとテーブルの間隔を開け、閉店は夜８時。
当然ながら売り上げは激減。三舟さんを始めとする従業員たちは、いつオーナーから
閉店を言い渡されるのか、戦々恐々とする日々。普段ほとんど店に顔を見せない
オーナーが、ある日お店にやって来た。ついにその日が来たかと従業員たちが
身構える中、オーナーが言い出したのは意外な提案だった――。
コロナ禍で飲食業の方々が、なんとか現状を打開しようと踏ん張る姿を何度も
テレビで拝見しましたが、パ・マルの人たちも全く一緒でした。売り上げが
減った分を取り返そうとテイクアウトのメニューを考えたり、料理教室を開いて
みたり。まぁ、これはどちらもオーナー発案でしたが。オーナーはコロナ前は
飲食店を５店舗も手掛けていたくらいだから、やっぱり商才はあるのでしょうね
（コロナでいくつか閉店させてしまいましたが）。
提案される方は無茶ぶりもいいところだろうけど、嫌々ながらもちゃんとそれに
応えて提案以上の結果を残すのだから、さすがですよね。赤字になっていても
なんとかパ・マルを残そうと考えてくれるところは、オーナーもやっぱりこの
ビストロに思い入れがあるからじゃないのかなぁ。三舟さんたちはそう思ってない
みたいだけど・・・。
そういった努力の甲斐あってか、なんとかコロナも乗り切れそうでほっとしました。
ただ、コロナの後はウクライナ侵攻による材料費等の高騰。三舟シェフたちも
頭を抱える事態に。海外から食材や建築資材等が入って来ないとかニュースになって
いましたものね。本当に、あの時期はあらゆる業界にとってダブルパンチの痛手に
なりましたよね・・・。
今回気になったお料理は、二話目に出て来た、ミロントンという牛肉のトマト風
煮込み。バターライスにかけて食べるらしい。始めて名前聞きました。フランスの
煮込み料理ってだけで絶対美味しいって思っちゃう。名前もなんだか可愛らしい響き。
みろんとん。今度ネットで作り方検索してみようっと。
フランス風シチューのフリカッセは、以前お店で食べて美味しくて、家に帰って
作り方検索して何回か作りました。そんなに難しくもなくて、美味しい（本来の
作り方はもっと面倒なのかもですが）。シチューの素とかなくても作れるし。
本来は生クリームを使うみたいだけど、牛乳でも作れるしね。なんか食べたくなって
きた（笑）。
あと気になったのは、モンドールというチーズ。フランスのコンテ地方で作られる
ウォッシュチーズだそう。秋から冬にかけてが一番美味しいらしい。チーズにも
季節限定のものがあるんですねぇ。初めて知りました。でも相当お高いみたいだから、
一生口にすることはないだろうなぁ・・・。スイスで作られるヴァシュラン・
モンドールというモンドールはもっと稀少で美味だそうな。どんな味なんだろ～。
今回も読んでてお腹空いて仕方なかったな～。三舟さんのお料理食べてみたいなぁ。
なんとかコロナ禍を乗り越えてくれたので、シリーズも続いてくれそうかな。
まだまだ知らないフランス料理を教えてもらいたいです。
追記。
この記事を書いた後で、個人的にショックな出来事がありました。毎年、6月の
結婚記念日（式を挙げた日。入籍記念日はまた別ですが）に行っていた、家から
徒歩１０分程度のところにあるフレンチのビストロがつい最近閉店になったと
知りました。
もう５～６年続けて行っていたんじゃなかったかな。コロナの時も、感染対策
に気をつけながら行かせて頂きました。今年の６月ももちろん行って、とても
良い時間を過ごさせて頂いたのに・・・。閉店は８月だったそう。私が
行った時にはもう閉店することが決まっていたのかなぁ。シェフと給仕係の
可愛らしい女性二人でやっていて、とっても素敵なお店だったのに・・・悲しい。
腕の良いシェフだったから、どこか違うところでやっていたら良いのだけど。
いつまでもあると思ってた馴染みのお店がなくなるって、辛いですね。コロナの
時に閉店しちゃうんじゃないかと気が気じゃなかったところを乗り切ったから、
もう大丈夫だろうと思ってたのにな。食材の高騰が効いたのかな・・・。
またいつかシェフの料理が食べたいなぁ。
