ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

2023年 マイベスト

みなさま、こんばんは。松の内も過ぎて、すっかりお正月気分も抜けましたね。

二日に上げた、新年のご挨拶記事は随分暗いものになってしまい、申し訳ありません

でした。

直接被害に遭った訳でもないのに、みなさん、とても優しいコメントをくださって、

ありがたいやら、自分が情けないやら。私なんかより、ずっとずっと辛くて

大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃるのに・・・!私ときたら、

何の不自由もなく温かい場所にいるくせに、お前は何様なんだよ、と記事を

読み返す度に穴があったら入りたい気分にかられます・・・。被災地の現状は、

想像以上に過酷で、どうか、少しでも早く、一人でも多くの方が救われますように

と願わずにいられません。

落ち込んでばかりもいられないので、少しづつこの辺境ブログも平常営業に

戻ろうかと思います。読書記事もふたつほど書き溜めてありますが、まずは

宿題になっていた昨年のベスト記事をば。

なんか、今更感満載ですよね・・・候補作は大分前に書き出してはあったのですが、

なかなか腰を上げられず、今になってしまいました。

ごくごく個人的なランキングですので、何の参考にもならないとは思いますが、

お暇な方は見て行って頂けると嬉しいです。一応各作品のコメントなんかも

つけますけども、大したこと書いてないので、読まないで大丈夫です。

前置き長くてすみません。では、行ってみましょう。

ちなみに、対象作品は、昨年一年間で読んだすべての本。数えてみましたらば、

昨年の総冊数は、112冊でした。一昨年は110冊だったので、二冊増えてる!

久しぶりに前の年の数が超えられて嬉しいです。全然読んでないなぁと思って

たので。前半全く読めなかったのですが、後半は予約本ラッシュの関係で結構

頑張ってたみたい。多分。

今回もミステリ編、ノンミステリ編で分けますね。

まずはノンミステリ編からどうぞ。

 

<2023年 ノンミステリベスト10>

1.吉田修一「永遠と横道世之介 上下」

2.芦沢央「夜の道標」

3.安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」

4.恩田陸「なんとかしなくちゃ 星雲編」

5.辻村深月「この夏の星を見る」

6.青山美智子「リカバリー・カバヒコ」

7.京極夏彦「書楼弔堂 待宵」

8.奥田英朗「コメンテーター」

9.一穂ミチ「光のとこにいてね」

10.平山夢明「俺が公園でペリカンにした話」

      次点 千早茜「赤い月の香り」/鈴木るりか「星に願いを」/伊藤調「ミュゲ書房」/

           近藤史恵「それでも旅に出るカフェ」

 

1は、シリーズの最終巻。上下巻、どこを取っても世之介の人の良さが滲み

出ていて、ほっこり。それだけに、下巻の途中から読み終わりたくなくて、

いつまででも世之介とのこの時間が続けばいいのに、と寂しくて仕方なかったです。

2は、まさに魂が震えるような物語でした。本屋大賞候補にならなかったのはなぜ。

3は昨年の本屋大賞堂々の2位でした。エンタメとしては100%の出来じゃ

ないかな。

4は、ただただ読んでいて楽しかった。主人公のキャラが最高でした。

5は、すべての青少年に読んでほしいと思う青春小説。コロナ禍でも、こんな風に

空の下でみんなが繋がっている、と心強く思えた作品。

6は、公園の遊具がなんで、こんなに愛おしいんだ!と驚かされた作品。カバヒコ

大好きだーーー。

7は、ただもう、この世界観が大好きなので。このシリーズほんと好き。

8は、17年ぶりの新作。抱腹絶倒とはこの作品のことでは。伊良部もマユミちゃん

も変わってなくて安心しました。

9は、友達同士の普遍の関係に胸を掴まれました。ラストに不満が残った為、

この辺りの順位かな。

10は、個人的趣味で入れたかったので。めくるめく平山ワールド全開。めちゃ

くちゃな物語なのに、なぜか主人公の性格が意外とまともっていうのが、今まで

の平山さんにはない切り口で面白かった。

 

<2023年ミステリベスト10>

1.京極夏彦「鵼の碑」

2.井上真偽「アリアドネの声」

3.青柳碧人「むかしむかしあるところに死体があってもめでたしめでたし。」

4.米澤穂信「可燃物」

5.藤崎翔「逆転美人」

6.倉知淳「世界の望む静謐」

7.下村敦史「逆転正義」

8.早坂吝「しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人」

9.朝倉秋成「六人の嘘つきな大学生」

10.久保りこ「爆弾犯と殺人犯の物語」

     次点 倉知淳「恋する殺人者」/貴志祐介「梅雨物語」/岡崎琢磨「鏡の国」

 

1、昨年、これ以上の作品あります?問答無用で一位です(ファンの盲目視点炸裂)。

2は、ゲームの中に迷い込んだような、主人公と一緒にダンジョンを進んでいるような

緊迫感が味わえた。ミステリ要素もしっかり感心させられたし、ミステリとエンタメ

が見事に融合した一作だと思う。

3は、シリーズ最終巻。一作一作のクオリティが高く、どの作品も元ネタの設定を

うまくミステリに落とし込んでいて、素晴らしかったです。

4は、安定の米澤クオリティ。今までにないようなしっかりとした重厚な警察

ミステリで、読み応え十分でした。昨年のミステリランキング総なめでしたね。

5は、紙媒体ならではの緻密で細密な仕掛けに唸らされました。伏線の張り方エグい。

文章はともかく、よくぞここまでやりました、と労いたくなる努力作。

6は、こちらも硬質な正統派本格ミステリ。こういうのが一番、ミステリ読んでる~

って醍醐味が感じられる作品なのよね。

7は、予想を覆させられる快感が味わえる短編集。出来に少しばらつきはあるかも

しれませんが、こういう反転ばかりを集めた作品は、意外性があって、とても好き。

8は、一見全く関係なさそうな2つの事件がひとつに重なる時のあっと言わされた感

が味わえる作品。前半部分を読むのは結構キツかったですが。

9は、一昨年のランキングを賑わせた作品。新人ながら、構成の上手さに唸らされ

ました。予想外の反転があって、こう来るのか!と驚かされました。

10は、こちらも新人さんながら、随所でなかなかの小技の光る作品だった。今後の

活躍に期待したいところ。

 

 

順位は相変わらずほぼ適当です。はっきり決まっていたのは、ミステリの1位だけ。

他の順位はあってないような感じです。その場でなんとなくつけただけなので、

あまり気にしないで頂ければ。

 

 

いかがでしたでしょうか。一冊でも、読まれた本があったら嬉しいのですが。

ご意見ご感想など頂ければ、すごく喜びます。

 

最後に、頂いたコメントへの返信や、みなさまのところへのご挨拶が

大幅に遅れてしまい、申し訳ありませんでした。

スロースターターになってしまいましたが、ぼちぼち読書記事も上げて行く

つもりです。

本年もどうぞ、よろしくお願い致します。