ミステリ読書録

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黒井健 絵本の世界展

松屋銀座 < 黒井健 絵本の世界展 >

私の最も敬愛する絵本画家・黒井健さんの原画展に行って参りました。
黒井さんの名前を知らない方でも、新美南吉作の「ごんぎつね」や「手ぶくろを
買いに」などの絵本をご存知の方は多いと思います。あとはころわんシリーズなどの
愛らしいわんこの絵本も一度は書店や図書館等で目にしたことがおありなのではないで
しょうか。

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黒井さんの絵本展は10年以上前に絵本100冊記念展に行ったきりだったのですが、
予想以上に混み合っていてびっくりでした。前回の時はそんなに人もいなくて、サイン
も普通にもらえたのですが。今回は行った時にはすでにサイン会の整理券は全て配布終了済み。
そこまで混んでいるとは思っていなかったので、うまくすればサインももらえるかも~などと
考えていた自分は大間違いでしたね。でもサインをしている黒井さんのお姿は拝見できたので
それだけで満足^^ダンディなおじさまといった風貌で、とても優しげな雰囲気は、以前に
サインして頂いた時と同じでした。サインだけでなく、丁寧に絵も添えて下さるサービス精神も
そのままのようでした。羨ましかった・・・。

さて、肝心の展覧会ですが、どれも本当に心が洗われるような、繊細さと優しさに満ち溢れた
作品ばかり。黒井さんの描く世界はどの絵を見ても柔らかくて温かい。そしてどこか懐かしくて
清清しくて、もう、とにかくしみじみ「いいなぁ」と思ってしまう。どうしてこんな綺麗な世界が
描けるのか、ただただ感嘆の思いしか浮かんできません。独特のぼかしの手法を使った空や海
や草原の微妙な色のグラデーションの美しさは黒井さんにしかない色彩感覚だと思います。
似たような画風の人はいるけれど、やはり黒井さんは特別。ただただ絵の前で魅入ってしまう
自分がいたのでした。


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会場で上映していた「ごんぎつね」のDVD、何度も読んだ話で結末も知っているのに、
やっぱりラストで泣いてしまいました・・・ごんがあまりにも健気で哀れで。今もラスト
思い出すだけで涙が出てくるくらいです・・・恥ずかしいヤツだ・・・。

グッズコーナーも、普通の美術展の比ではない位大盛況で大混雑。私も絵本を一冊と一枚
158円もするポストカードを7枚も買って会場を後にしたのでした。


買ったのはコレ↓「HOTEL」。
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展覧会自体は明日が最終日なのでこれから是非行って下さいとも云えないのですが、黒井さん
の絵本を見かけたら是非お手に取ってみて頂きたいです。本当に癒される画風ですから。