「描かれた不思議な世界 ミヒャエル・ゾーヴァ展」

東京・松屋銀座「描かれた不思議な世界 ミヒャエル・ゾーヴァ展」

絵本原画『ちいさなちいさな王様』『エスターハージー王子の冒険』や映画『アメリ』のために
描いた作品など、ドイツの挿絵画家・ミヒャエル・ゾーヴァ氏が手がけた作品１３０点を展示。

職場の人からただ券をもらったので２９日より開催の『ミヒャエル・ゾーヴァ展』に行ってきました。
実は今回初めて名前を知ったゾーヴァさんですが、ちょこちょこと私の知っている作品を手がけて
いる方でした。おそらく誰もがピンと来るのは映画『アメリ』でアメリの部屋の壁にかかっている犬
や鳥のイラスト。『アメリ』は大大大好きな映画で、確かにそこにかかっている犬の絵も印象的だった
ような覚えがありました。
そして、他にはクレイ映画『ウォレスとグルミット』の背景も担当したそう。背景だけじゃなくて、
キャラクターそのものもゾーヴァさんの絵の雰囲気に似ているな～って感じはしたのですが。

あと、私は読んでいないのですが、本の挿絵も数多く手がけている模様。『小さな小さな王様』
の絵なんかは誰もが一度は目にしたことがあるのでは？

風刺画なども多く、中には相当にブラックユーモアが効いた作品も見受けられました。どの絵も
独特の世界観があって、可愛かったり不思議だったり、観ているとついつい引きこまれるものばかりで、
今回観に行っていっぺんでファンになってしまいました。ただでこんなにいいものを見せてもらえる
なんて、とってもラッキー。今日と明日は二回のサイン会が予定されていて、できればサインも
もらいたいと思って朝早めに行ったのですが、すでに全ての整理券が配布し終わってました・・・
ちょっと考えが甘かったですね＾＾；

中で上映されているインタビューでは、ゾーヴァさんご本人の人柄がにじみ出ている回答に
微笑ましい気持ちになりました。挿絵画家としては絶大な人気のある方でしょうに、全く偉そう
なところがなく、むしろ描いた作品に対して消極的な考え方をしているのに驚きました。描き直した
作品に対して、描き直さない方が良かったと後悔していたり、満足のいく作品が描けるのはほとんど
ないと自信のなさを伺わせたり。インタビュアーの質問にもとても丁寧に答えていて、巨匠なのに
人間味があってとても好感が持てました。ちょっとお茶目な所もあり、作品同様ユーモアのある
方なんだろうな、と思いました。

『治療中の犬』（映画『アメリ』より）

『アメリ』後ろの壁の絵に注目！左側にあるスタンドもゾーヴァ氏デザインによるもの。

『クマの名前は日曜日』より

『高速豚』豚が空を飛ぶというシチュエーションがお好きなようで、何作も同じモチーフで
描かれています。

個人的に気に入った二?b>『Their master's voice』、『ペンギンバースデー』

『Their master's voice』
前列右から二番目にいるパグがこの絵の主人公だそうです。ビクターのわんこを思い出しますね＾＾

『ペンギンバースデー』ペンギンたちがそれぞれ数字が書かれた紙を持っているのですが、
１～１００までの数字で一つだけ抜けている数があります。この画像だと数字がわかりませんね＾＾；

『17 Jahre TAZ』めちゃくちゃブラックユーモアな一枚。真ん中の丸顔のおじさんの頭に注目！
ひょえーーー＾＾；；

画像がなかったのでご紹介できなかったのが残念なのですが、以前『まだごちそうさまでない』の
ひとみどんさんのブログで紹介されていたクマさんがペンギンキャンディーを食べる絵も実物が
観れて嬉しかったです。あの絵はゾーヴァさんの絵だったのですね～。

展覧会を観終わった後は銀座をぶらぶら（これが有名な銀ブラってやつね！）して、疲れた頃に
有名なスイーツの名店Qu'il fait bonへ。
それにしても、二階にある喫茶の９８～９％が女性！この中に男性は入りづらいだろうなぁと
思っていたら、なんと、男性の二人組客が・・・！それまで友達に仕事の愚痴をしゃべりまくって
怒りモードだったのが、その異様な男性二人組客を見た瞬間すべてのことを忘れました。だって、
二人とも見かけはどう見てもスイーツとか食べそうに見えないいかつい系の男性。それが、
美味しそう～にケーキをついばみ、紅茶をすするんですもの。笑っちゃいけないと思いつつ、
二人の会話や関係を一人妄想しながらにやにやしてました（アヤシイ人）。いやー、最後に
和ませてくれてありがとう、お兄さんズ。

Qu'il fait bon チーズケーキのタルト
チーズが濃厚で美味でした～！！

なかなか充実した一日を過ごせました＾＾
可愛くて不思議でちょっぴり（？）ブラックなゾーヴァさんの世界、是非観に行ってみて下さい。
～５／１１（月）まで。