京極夏彦さんの「南極(人)(かっこひと)」。
史上最低の四流カス推理作家、通称簾禿げこと南極夏彦と、彼を取り巻く編集者や作家が巻き
困れる騒動を描いた痛快ギャグ小説。既存の傑作小説や漫画のパロディも取り入れた抱腹絶倒の
8篇を収録。
困れる騒動を描いた痛快ギャグ小説。既存の傑作小説や漫画のパロディも取り入れた抱腹絶倒の
8篇を収録。
久々に出た新刊がこれかい!とツッコミを入れたくなりましたが、笑えた~。まぁ~、どこを
取ってもくだらないのオンパレード。下ネタ系も多く、かなり下品でお下劣な描写も度々出て
きますので、そういう系が苦手な方にはお薦めできません^^;・・・そもそも、よっぽどのコアな
京極ファンでもついて行ける人がどれだけいるのか・・・って気がしなくもないんですけども。
『どすこい(仮)』が楽しめた人なら間違いなく楽しめるとは思うんですけど。アレがダメだった
って人は、無理に手を出さない方が無難かもです・・・(私も暑苦しさにかなり引きながら読んだ
覚えがあるけど^^;;)。
主人公(なのか?)の南極夏彦がとにかくウザイしキモイし鬱陶しい。編集者の椎塚女史が
無条件で殴りたくなる気持ちもわかる。椎塚女史の南極評で押して知るべし。
『馬鹿で駄目で禿げでチビで愚かで鈍重で愚鈍で魯鈍で非常識で不謹慎で不潔で間抜けで
オタンコナスでスットコドッコイで屁たれで糞ったれでしみったれでクソったれなド阿呆
スカ親爺』
うーん、すごい。よくぞここまでマイナスの形容詞が並べられるものだ(変なところに感心)。
まぁ、その史上最低の主人公キャラが要所要所で大暴れ(?)するギャグ小説です。ちなみに
ミステリ要素はほとんどありません。ギャグですから、広い心で読んで笑っていただきたい
作品です。最初タイトル聞いて(人)(かっこひと)って何なんだろうと思っていたのですが、
北極南極の南極じゃなくて、人物名の南極だよって言いたかったんですね。ははは。
取ってもくだらないのオンパレード。下ネタ系も多く、かなり下品でお下劣な描写も度々出て
きますので、そういう系が苦手な方にはお薦めできません^^;・・・そもそも、よっぽどのコアな
京極ファンでもついて行ける人がどれだけいるのか・・・って気がしなくもないんですけども。
『どすこい(仮)』が楽しめた人なら間違いなく楽しめるとは思うんですけど。アレがダメだった
って人は、無理に手を出さない方が無難かもです・・・(私も暑苦しさにかなり引きながら読んだ
覚えがあるけど^^;;)。
主人公(なのか?)の南極夏彦がとにかくウザイしキモイし鬱陶しい。編集者の椎塚女史が
無条件で殴りたくなる気持ちもわかる。椎塚女史の南極評で押して知るべし。
『馬鹿で駄目で禿げでチビで愚かで鈍重で愚鈍で魯鈍で非常識で不謹慎で不潔で間抜けで
オタンコナスでスットコドッコイで屁たれで糞ったれでしみったれでクソったれなド阿呆
スカ親爺』
うーん、すごい。よくぞここまでマイナスの形容詞が並べられるものだ(変なところに感心)。
まぁ、その史上最低の主人公キャラが要所要所で大暴れ(?)するギャグ小説です。ちなみに
ミステリ要素はほとんどありません。ギャグですから、広い心で読んで笑っていただきたい
作品です。最初タイトル聞いて(人)(かっこひと)って何なんだろうと思っていたのですが、
北極南極の南極じゃなくて、人物名の南極だよって言いたかったんですね。ははは。
『どすこい(仮)』同様、ほとんどの作品のタイトルが某有名作品のタイトルのもじり。
それぞれのタイトルだけでも笑えます。以下、全収録作品。
それぞれのタイトルだけでも笑えます。以下、全収録作品。
『ぬらりひょんの褌』
『ガスノート』
『探偵がリレーを』
『毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る』
『探偵がリレーを』
『毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る』
『巷説ギャグ物語』
『ぬらりひょんの褌』のタイトルだけはパロディではありませんが、それ以外は元ネタ作品が
あります(ちなみに『ぬらりひょん~』は、こち亀ノベライズ本に収録された作品)。
全部わかる方いるかな?『毒マッスル~』は相当かなりめちゃくちゃ激しく苦しいです。作者本人も
言ってますけども。これの元ネタわかる人いるかなぁ。何度も声に出して読むとピンと来るかも。
その他作中でも作品名や作家名でたくさん遊び心があって、いちいち笑えます。例えば、
あります(ちなみに『ぬらりひょん~』は、こち亀ノベライズ本に収録された作品)。
全部わかる方いるかな?『毒マッスル~』は相当かなりめちゃくちゃ激しく苦しいです。作者本人も
言ってますけども。これの元ネタわかる人いるかなぁ。何度も声に出して読むとピンと来るかも。
その他作中でも作品名や作家名でたくさん遊び心があって、いちいち笑えます。例えば、
有洲乃宮中洲(ありすのみやなかす)
綾乃小路雪人(あやのこうじゆきんど)
干菓子野ケーキ(ひがしのけえき)
大握寿司昌(おおにぎりすしまさ)
河豚井鍋敏(ふぐいなべとし)
みやび根雪(みやべねゆき)
綾乃小路雪人(あやのこうじゆきんど)
干菓子野ケーキ(ひがしのけえき)
大握寿司昌(おおにぎりすしまさ)
河豚井鍋敏(ふぐいなべとし)
みやび根雪(みやべねゆき)
語り手の赤垣廉太郎(あかがきれんたろう)はやっぱり法月綸太郎のもじりなのかな。
それにしてはあんまりな扱いなんですけど・・・。どうも、この扱いの酷さは関口君を彷彿と
させるような。のりりんから苦情が来なかったのかしらん。
それにしてはあんまりな扱いなんですけど・・・。どうも、この扱いの酷さは関口君を彷彿と
させるような。のりりんから苦情が来なかったのかしらん。
個人的には『探偵がリレーを』が一番面白かったかな。くだらなすぎて。干菓子野先生のキャラが
最高だったな~。オチのくだらなさで言えば『宍道湖鮫』の方が上かもしれないけど^^;;
『夜尿中』は始めから下品なオチが見えちゃって、読むのにげんなりしました・・・。
そして、ラスト一篇に、京極さんの赤塚先生への愛を感じました。なんて豪華なコラボレーション!
わたしもバカボンのパパとかレレレのおじさんに会いたいぞー!!
最高だったな~。オチのくだらなさで言えば『宍道湖鮫』の方が上かもしれないけど^^;;
『夜尿中』は始めから下品なオチが見えちゃって、読むのにげんなりしました・・・。
そして、ラスト一篇に、京極さんの赤塚先生への愛を感じました。なんて豪華なコラボレーション!
わたしもバカボンのパパとかレレレのおじさんに会いたいぞー!!
装丁も、あの祖父江慎氏が手がけているだけに、めちゃくちゃ凝ってます。一作ごとに字体や
段組や紙質を変え、スピン(栞紐)が4本もついてます。これ、なんでなんだろうと不思議に
思っていたのですが、ネット検索してたら『南極の簾禿げを表している』と書いてある
レビューがあって、なるほどぉ!!とすっきりしました。さすが祖父江さんだ^^;
上中下三段組の小説も初めて読んだよ・・・(かなり読みにくかったが)。
段組や紙質を変え、スピン(栞紐)が4本もついてます。これ、なんでなんだろうと不思議に
思っていたのですが、ネット検索してたら『南極の簾禿げを表している』と書いてある
レビューがあって、なるほどぉ!!とすっきりしました。さすが祖父江さんだ^^;
上中下三段組の小説も初めて読んだよ・・・(かなり読みにくかったが)。
ギャグ満載、下品炸裂、ボリュームたっぷり。徹底してくだらなくてアホな小説をお求めの方、
是非手に取ってみて下さい。大いに脱力できますよ。
是非手に取ってみて下さい。大いに脱力できますよ。
ちなみにネットに載っていた著者談。
『読んで腹立って破いて捨てて踏んだとか言われるとすごくうれしい』
・・・図書館の本なので自粛しておきました(笑)。