ミステリ読書録

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二ノ宮知子/「のだめカンタービレ 23」/KC KISS刊

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二ノ宮知子さんの「のだめカンタービレ 23」。

みんなの前から姿を消したのだめは、世界を旅してげっそりとやつれてパリに戻ってきた。しかし、
帰って来てからののだめは、子供たちに囲まれてピアノを弾く日々。以前のように音楽と向き
合えずにいた。のだめがパリに戻ってきたことを伝え聞いた千秋は、ついにある決心を秘めて
のだめに会いに向かう。しかし、のだめの部屋の前で、ドア越しにのだめの本気のピアノ演奏を
聴いた千秋は、突如思いついたある提案をのだめに持ちかけるのだが――大人気音楽コミック、
堂々完結。


思いがけずいつも借りている友人と急遽会うことになったので、早々に借りることができました。
えへへ。ありがとう、Mちゃん(私がブログやってるって知らないけど^^;)。
長く追いかけて来たのだめもついに最終巻。なんとも感慨深いものがありますが、最終巻とは
思えない程さらりと終わっていて弱冠の肩すかし感が・・・。ただ、まぁ、千秋先輩とのだめの
関係は収まるところに収まったかな、という感じです。前巻を読んでいた時点では一体のだめは
どこに向かっちゃうのだろう、と彼女の行く末を危ぶんだところもありましたが、やっぱり
のだめはのだめでした。

それにしても、千秋先輩は人間が出来てるなぁ。普通付き合ってる相手にここまで好き勝手されたら
愛想つかしそうだけど。なんだかんだ言って、結局いつでも尻に敷かれていたのは千秋先輩の
方だったんですねぇ・・・。のだめが帰国したことを知って、のだめのアノ提案を受け入れると
決意した時は驚いちゃいましたよ・・・い、いいのか、千秋せんぱい・・・。しかし、その後の
展開を考えると、結局その決心を口にするのはまだまだ先になりそうですね。まぁ、いずれは
そうなるんでしょうけど(何せベタ惚れだからさ、千秋先輩が!←嫉妬?)。

なんとなくなし崩し的なラストな感じもしますが、のだめも再び音楽への道に目覚めたことだし、
これはこれでアリかな、と思いました。ただ、やっぱりきちんとした場でのだめと千秋先輩が
共演する場面は描いて欲しかったなぁ。今までは千秋先輩が一歩も二歩も先を行っていて、二人の
共演なんてまだまだ先の出来事って感じでしたが、せっかくのだめが一発逆転して千秋先輩と肩を
並べられる地位まで登りつめたのですから。まぁ、大舞台ではなかったですが、二人のピアノ
コンチェルトのシーンは良かったですけどね。

でも、一番好きなシーンはドア越しにのだめのピアノを聴いて千秋先輩が涙するところかなぁ。
そんなに好きだったんだね、のだめのピアノが。まさか千秋先輩の涙が見れるとは思わなかったよ。
意外といえば、嫌っていた筈の父親にまでのだめのことを相談しているのにも驚いたけど。そこまで
精神的に切羽詰まっていたのか・・・。でも、千秋先輩の悩みに対して何ら有益な返答をせず、
ここぞとばかりに傷口に塩を塗り込むような答えを返す父さんにウケました(笑)。
こんな父親じゃ、そりゃ苦労するよね、千秋先輩も。とんだ絶縁親子だよ(苦笑)。


一応本編はこれで完結ですが、まだ番外編があるらしく、コミックスはあと一巻出るみたい
ですね。どんな話なんだろう。楽しみ。
映画ももうすぐ公開ですね。でも、前後編はやめて欲しかったなぁ・・・。
ちなみに、今、Yahoo MUSICで『ALL TIME のだめカンタービレの番組を聴きながら
書いてます。ナイスBGM♪無料(Yahooプレミアム会員料は払ってるけど)でのだめのCDが
聴けるなんて、ネットって便利だなぁ。