山梨県内で発生した致死率100パーセント近い新興感染症。生還者のウイルスから有効なワクチンが
作られ拡大を防ぐが、発生当初の<竜脳炎>感染者で意識が戻ったのは、3名だけだった。病院内
での隔離生活を続ける彼ら3名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき
始める(あらすじ抜粋)。
作られ拡大を防ぐが、発生当初の<竜脳炎>感染者で意識が戻ったのは、3名だけだった。病院内
での隔離生活を続ける彼ら3名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき
始める(あらすじ抜粋)。
最近あらすじを考える気力がなくて抜粋ですみません^^;ようやく回って来た井上さんの新作
(とはもう言えないか)。タイトルからファンタジーなのかしら、と思っていたら、全然違って
ました。確かに一部ファンタジーと言えなくもないような気もするけど、どっちかっていうと
SF混じりのパニック小説って感じかなぁ。少々設定に無理がありすぎるような気もしましたが、
読ませる手腕はさすがで、ページ数は多かったですがぐいぐいと読み進められました。ただ、
主人公のひとりである京介が後天的に透視能力を得たことで過去や未来を『視る』ことが出来る
為、同じようなシーンが繰り返されたり、わかりきった説明が何度も出て来たりと、冗長さや回り
くどさを感じることもしばしば。もうちょっとページ数を抑えて、全体的にすっきり読ませて
くれた方が良かったように思いました。この内容で500ページ超えはちょっと多過ぎるかな、と。
いや、面白かったのは確かなんですけども。ひとつ前に読んでたアレとは比べ物にならない位
サクサクと読めましたしね・・・(←まだ引きずっているらしい)。
(とはもう言えないか)。タイトルからファンタジーなのかしら、と思っていたら、全然違って
ました。確かに一部ファンタジーと言えなくもないような気もするけど、どっちかっていうと
SF混じりのパニック小説って感じかなぁ。少々設定に無理がありすぎるような気もしましたが、
読ませる手腕はさすがで、ページ数は多かったですがぐいぐいと読み進められました。ただ、
主人公のひとりである京介が後天的に透視能力を得たことで過去や未来を『視る』ことが出来る
為、同じようなシーンが繰り返されたり、わかりきった説明が何度も出て来たりと、冗長さや回り
くどさを感じることもしばしば。もうちょっとページ数を抑えて、全体的にすっきり読ませて
くれた方が良かったように思いました。この内容で500ページ超えはちょっと多過ぎるかな、と。
いや、面白かったのは確かなんですけども。ひとつ前に読んでたアレとは比べ物にならない位
サクサクと読めましたしね・・・(←まだ引きずっているらしい)。
※以下、少々ネタバレ気味の感想になっております。ラストにも触れております。
未読の方はご注意下さいませ。
未読の方はご注意下さいませ。
先述したように、設定はかなり荒唐無稽で少々無理を感じるところは多い。新種のウィルスが
発生してあっという間に罹患者が増大し、そのほぼ100%が死に至ってしまう。唯一生き残った
人物たちには後遺症として強力な『超能力』が備わっていた・・・って、ここまで書いただけでも
そんなバカな、って思うような突拍子のなさ。特に、めぐみの超能力は物語が進むごとにスケール
が大きくなっていって、終盤ではお口あんぐりって位の展開に。猿 V.S.めぐみの戦いでのめぐみ
の迫力たるや・・・ほんとにこの子は20代の女の子なのかと疑いたくなるくらい。ただ、めぐみ
のキャラは度々ひっかかるところがあって、言葉遣いが悪かったり激情型で突っ走るところが
あったりして、あんまり好感は持てなかったのですが・・・極めつけはラストでの突然の心変わり
だなぁ。確かにああいう孤独な環境でずっと一緒にいた京介に好意以上の感情が芽生えることは
当然すぎるくらいだとは思うんだけど、それまで一切そういう記述がなかったし、直前で婚約者
に危害を加えた猿に対してあれだけの激情を見せたのに、その手のひら返したような心境の
変化は何?と言いたくなってしまいました。いくら婚約者が○○だとはいえ、ねぇ・・・。
あと、何といっても一番がっかりしたのはラストのオチだなぁ。ここまで壮大なスケールで
引っ張って来たのに、結局ソレなの!?とかなり脱力しました・・・。まぁ、確かに希望の持てる
ラストではあるので、救いはあるのかもしれませんが。京介がどこまでこれからの運命を変え
られるのか、めぐみとはどうなるのか、はたまた世界は本当に滅亡してしまうのか、続きは
読者の想像に任せるって感じでしょうか。なんか、丸投げって気がしなくもないんですが・・・。
こういうオチって好きじゃないんだよね。どうせなら、とことん落とすオチにしちゃって
くれた方がよっぽど良かった気がするなぁ。読後感は最悪でしょうけども(^^;)。
発生してあっという間に罹患者が増大し、そのほぼ100%が死に至ってしまう。唯一生き残った
人物たちには後遺症として強力な『超能力』が備わっていた・・・って、ここまで書いただけでも
そんなバカな、って思うような突拍子のなさ。特に、めぐみの超能力は物語が進むごとにスケール
が大きくなっていって、終盤ではお口あんぐりって位の展開に。猿 V.S.めぐみの戦いでのめぐみ
の迫力たるや・・・ほんとにこの子は20代の女の子なのかと疑いたくなるくらい。ただ、めぐみ
のキャラは度々ひっかかるところがあって、言葉遣いが悪かったり激情型で突っ走るところが
あったりして、あんまり好感は持てなかったのですが・・・極めつけはラストでの突然の心変わり
だなぁ。確かにああいう孤独な環境でずっと一緒にいた京介に好意以上の感情が芽生えることは
当然すぎるくらいだとは思うんだけど、それまで一切そういう記述がなかったし、直前で婚約者
に危害を加えた猿に対してあれだけの激情を見せたのに、その手のひら返したような心境の
変化は何?と言いたくなってしまいました。いくら婚約者が○○だとはいえ、ねぇ・・・。
あと、何といっても一番がっかりしたのはラストのオチだなぁ。ここまで壮大なスケールで
引っ張って来たのに、結局ソレなの!?とかなり脱力しました・・・。まぁ、確かに希望の持てる
ラストではあるので、救いはあるのかもしれませんが。京介がどこまでこれからの運命を変え
られるのか、めぐみとはどうなるのか、はたまた世界は本当に滅亡してしまうのか、続きは
読者の想像に任せるって感じでしょうか。なんか、丸投げって気がしなくもないんですが・・・。
こういうオチって好きじゃないんだよね。どうせなら、とことん落とすオチにしちゃって
くれた方がよっぽど良かった気がするなぁ。読後感は最悪でしょうけども(^^;)。
あと、タイトルがどうも浮いてる気がして仕方ないんですが。魔法使いなんて言葉、本文で
全く出てこないし、彼らの超能力を『魔法』と表現するような場面も出てこない。確かにめぐみ
の能力が『マジック』のようだというような記述はあるんですけど・・・でも、それは
『魔法』の意味のマジックではなく『奇術』の方のマジックだし。そもそも『魔法使い』って
誰を指しているのかなぁ。やっぱり木幡?それとも、諸悪の根源であるカスター将軍?それとも、
ドラゴンウィルス?うーん。わからん。
確実に、ディズニー映画の原作本と間違って手に取る人がいそうだな・・・。
全く出てこないし、彼らの超能力を『魔法』と表現するような場面も出てこない。確かにめぐみ
の能力が『マジック』のようだというような記述はあるんですけど・・・でも、それは
『魔法』の意味のマジックではなく『奇術』の方のマジックだし。そもそも『魔法使い』って
誰を指しているのかなぁ。やっぱり木幡?それとも、諸悪の根源であるカスター将軍?それとも、
ドラゴンウィルス?うーん。わからん。
確実に、ディズニー映画の原作本と間違って手に取る人がいそうだな・・・。
なんか、不満ばっかり挙げた気がするけど、基本的には面白かったんですよ。息もつかせぬ
展開にハラハラドキドキしながら読めましたしね。
車ごと空を飛ぶシーンはハリポタを彷彿とさせましたし、めぐみが見せる水と金魚の
イリュージョンのシーンも想像するとファンタジックで美しかったし。
ある意味、ファンタジー小説と言っても実はあながち間違ってはいないのかも。
でも、結局ドラゴンウィルスで京介やめぐみが生き残れた理由って何だったんでしょうか。
木幡から感染しためぐみはまだしも、同じようにめぐみから感染させられた他の人物と京介の
違いは?興津に関してはきちんと理由があるので納得出来たのですが。
なぜ京介は生き残れたのか。結局ドラゴンウィルスに『選ばれた』って考えるしかないんでしょうか。
ま、こういう作品は、あんまり深く考えずに読む方が楽しめるんでしょうね。
展開にハラハラドキドキしながら読めましたしね。
車ごと空を飛ぶシーンはハリポタを彷彿とさせましたし、めぐみが見せる水と金魚の
イリュージョンのシーンも想像するとファンタジックで美しかったし。
ある意味、ファンタジー小説と言っても実はあながち間違ってはいないのかも。
でも、結局ドラゴンウィルスで京介やめぐみが生き残れた理由って何だったんでしょうか。
木幡から感染しためぐみはまだしも、同じようにめぐみから感染させられた他の人物と京介の
違いは?興津に関してはきちんと理由があるので納得出来たのですが。
なぜ京介は生き残れたのか。結局ドラゴンウィルスに『選ばれた』って考えるしかないんでしょうか。
ま、こういう作品は、あんまり深く考えずに読む方が楽しめるんでしょうね。