ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

読了本三冊。

三回連続で同じタイトルですみません^^;
今回も読了本は三冊。ここのところ、一週間にだいたい三冊くらいのペースって
ことですね。一冊ごとに記事が書ければ、もうちょっと更新ペースも上げられる
のでしょうけれども^^;

それはそうと、今日は半沢直樹最終回でしたね~。いやー、半沢 V.S. 大和田常務の対決、
迫力あって見応えありました。ラストは原作通りのオチで。まぁ、こうしないと第三弾の
ロスジェネに繋げられないから、ここは絶対変えないだろうとは思ってましたけどね。
原作で読んではいたものの、やっぱり理不尽ですよね・・・。ロスジェネはやっぱり映画
ですかねぇ。それともドラマ第二弾って形になるのか。いずれにせよ、このシリーズは
出る度ごとに今後映像化されていくことは間違いないでしょうね。最終話の視聴率発表が
楽しみですね。


と、たわごとはこれくらいにして。
今回の読了本をご紹介。


東川篤哉「ライオンの棲む町~平塚おんな探偵の事件簿1」(祥伝社
東川さん最新作。しかし、このセンスのない副題はどうにかならなかったのだろうか・・・。
表紙もいきなりグレードが下がりましたね・・・。ここまでラノベっぽくしなくても・・・。
アニメのノベライズみたい。アニメ化でも狙ってるんでしょうか^^;
確かに、キャラ造形もマンガかアニメっぽい。主役二人女性だし。すべり気味のギャグ
や会話のゆるさも東川さんらしさ満載で、個人的には楽しめたのですが、新シリーズとして
一般的に読者に受け入れられるかは謎・・・。なーんか、すべってる感じがしてしょうがな
かったんですが。いや、私はファンなので!ミステリ部分はそれなりに面白かったですし。
でも、なんかね。どうも、全体的に古臭いんだよなぁ・・・。美伽が探偵助手になる経緯も
ツッコミ所満載だし。そもそも、お給料ちゃんともらってるんですかねぇ。
うん、ま、まぁ、良くも悪くも東川さんらしい作品だったと言っておこう(もごもご)。


「エール!2 お仕事小説アンソロジー」(実業之日本社文庫)
少し前に読んだ、女性が主人公のお仕事小説アンソロジーの第二弾。
スイミングインストラクター ジャグジートーク坂木司
社会保険労務士 五度目の春のヒヨコ(水生大海
宅配ピザ店店長 晴れのちバイトくん(拓未司)
遺品整理会社社員 心の隙間を灯で埋めて(垣谷美雨
コミュニティFMパーソナリティー 黄昏飛行(光原百合
OL ヘブンリーシンフォニー(初野晴

初めましての作家さんは拓未さんと垣谷さん。今回も全部の作品が女性目線で描かれるので、
わかる、わかるわ~!って感じのお話が多かったです。ラストの初野さんのだけがちょっと
異色の作品でしたね。取り上げているお仕事はOLさんだから、一番普通の職業なのですが。
坂木さんは、ラストでちょっぴりむふふ~な展開になるところが良かったな。女性同士の
仕事のあとのジャグジープールでのおしゃべり。職場の愚痴が言える存在ってほんとに
大きいと思いますね。いなくなったらそりゃ寂しいだろうなぁ。
水生さんのは、女同士の微妙なかけひきやら嫉妬感みたいなものがよく描けていたと思います。
女性同士って、表面上では笑っていても、心の中では結構いろいろ思うところがあったりする
ものなのよね。怖い、怖い。
拓未さん、宅配ピザの女性従業員の困ったバイトに対する心理描写はお見事。私が彼女の立場
だったら、思いっきり態度に出ちゃいそうだなぁ。思いっきり罵倒してやりたいけど、面と
向かって言えないところもすごく共感出来ましたけどもね。
垣谷さん、遺品整理の仕事の辛さがよくわかりました。私には出来ないなぁ。臭いに我慢
出来なそう・・・。ラストが爽やかで良かったです。主人公の子供も健気で可愛らしかったな。
光原さん、『扉守』の潮ノ道が舞台で嬉しかったです。リスナーの恋愛模様は残念な結果でしたが、
局長とパーソナリティーの主人公に思わぬロマンスがあって、そこがめっちゃツボでした。
告白の仕方が周りくどいけど可愛すぎるー!と思いました(笑)。
ラスト、初野さんは前述したようにかなり異色の作品。職場の屋上と、とんでもない場所が
繋がっていたという。その因果関係がどうとか謎の部分はたくさんあるのですが、平凡なOLが
こんな非日常的な体験をすることもある、という、ちょっと目線を変えたお仕事小説で、
初野さんらしい作品に仕上がっているのではないかな。ラストはやるせない気持ちになりました。
お仕事小説っていう趣旨と合っているかと聞かれると首を傾げるような気もするけれどね。

第三弾もあるみたいなので、楽しみにしていたいと思います(もう出ていたりして??)。


西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」(東京創元社
あとがき読むまで全く思い出せなかったのですが、以前読んだミステリーズ!という
アンソロジーに収録されていた『お弁当ぐるぐる』という短篇に出て来たキャラたちが
活躍する短篇集。『お弁当ぐるぐる』というタイトルは鮮明に記憶に残っているのだけれど、
それがどんな話だったかはさっぱり覚えてない^^;というわけで、音無警部のことも則竹
さんのこともすっかり忘れていました^^;ま、まぁ、覚えてなくても全く問題はなかったし!
ぬいぐるみ警部というのは、主人公の音無警部が無類のぬいぐるみ好きだから。できれば、
もうちょっとぬいぐるみを各事件の捜査の謎解きに絡めて欲しかったかなぁ。現場に意味深に
ぬいぐるみが落ちていたりするから、それが何かの伏線になっているのかとおもいきや、
そうでもない作品が多かった気がするので・・・。一話目のうさぎは関係あったけど。二話目
なんて、被害者の同級生がテディベア同好会ってだけだったし^^;いやまぁ、必ずどっかには
ぬいぐるみが出て来るからいいんでしょうけど。超絶美形でクールなのに、ぬいぐるみに目が
ない音無警部のキャラは結構好きでした。シリーズ化されるといいな。



今回は割と軽めの本が三冊続きましたね。予約本が重なっている時はこういう本が多いと
助かりますね。そろそろ重い長編も読みたいところですけどね。