どうもこんばんは。
この間の雪には驚きましたねぇ。4月に雪が降るとは・・・!
桜に降る雪の景色はなんとも風流でしたがね。
でも、寒いのはもう勘弁して欲しいなぁ・・・(寒いの超ニガテ)。
この間の雪には驚きましたねぇ。4月に雪が降るとは・・・!
桜に降る雪の景色はなんとも風流でしたがね。
でも、寒いのはもう勘弁して欲しいなぁ・・・(寒いの超ニガテ)。
読了本は二冊。
では、一冊づつ感想を。
では、一冊づつ感想を。
今野敏「欠落」(講談社ノベルス)
以前読んで面白かった『同期』の続編。随分前に単行本で出ていたみたいなのですが、
すっかりスルーしちゃってました^^;ノベルス版が図書館の新刊案内に
載っていて、そういえば読んでなかった、と思い出したのでした。
ただ、登場人物とかその人間関係とか、ほとんど覚えてなくて、
これ誰だっけ?状態で読んでいたのですが(毎度のことながら、情けない^^;)。
主人公宇田川の名前だけは辛うじて覚えていたのですけどね。蘇我の方は
すっかり忘れていたなぁ(おい)。
今回、新たなキャラとして、宇田川と蘇我の初任科時代の同期・大石陽子が
登場します。4月の人事で警視庁に異動になった為、同期と共に働けることが
嬉しい宇田川でしたが、その大石が着任早々事件に巻き込まれてしまいます。
閑静な住宅街の一角で起きた立てこもり事件で、人質の身代わりになり、
犯人の逃走と共に連れさられてしまったのです。同期の大石の身の上が
心配で気が気でない宇田川でしたが、そんな中多摩川で殺人事件が起こり、
そちらの捜査を担当することに。すると、突然懲戒免職になり姿を消して
いた蘇我から連絡が。錯綜する事件の裏には意外な真相が――というのが
大筋。
終盤で事件が動くまでは単調な捜査風景が続くので、正直ちょっと退屈
で、何度か挫折しかけてしまった^^;前作の時はぐいぐい読まされて
面白かった覚えがあるんだけどなぁ。終盤、警備企画課の柳井に指名を
受けた宇田川と同僚たちが2つの事件解決に向け動く辺りからは、
ぐっと面白くなったのですけどね。
宇田川の大石に対する感情って、どうも同期に対する友情以上のものを
感じたのだけど、どうなんでしょうか。蘇我と大石が電話で話す時、若干の
嫉妬めいたものを感じたのは私だけ?^^;
ラスト、例のスペイン料理屋に蘇我が現れたのが嬉しかったです。また連絡
取れなくなっちゃいそうで悲しいけど、きっとまた事件が起きた時は再会出来る
のでしょうね。
以前読んで面白かった『同期』の続編。随分前に単行本で出ていたみたいなのですが、
すっかりスルーしちゃってました^^;ノベルス版が図書館の新刊案内に
載っていて、そういえば読んでなかった、と思い出したのでした。
ただ、登場人物とかその人間関係とか、ほとんど覚えてなくて、
これ誰だっけ?状態で読んでいたのですが(毎度のことながら、情けない^^;)。
主人公宇田川の名前だけは辛うじて覚えていたのですけどね。蘇我の方は
すっかり忘れていたなぁ(おい)。
今回、新たなキャラとして、宇田川と蘇我の初任科時代の同期・大石陽子が
登場します。4月の人事で警視庁に異動になった為、同期と共に働けることが
嬉しい宇田川でしたが、その大石が着任早々事件に巻き込まれてしまいます。
閑静な住宅街の一角で起きた立てこもり事件で、人質の身代わりになり、
犯人の逃走と共に連れさられてしまったのです。同期の大石の身の上が
心配で気が気でない宇田川でしたが、そんな中多摩川で殺人事件が起こり、
そちらの捜査を担当することに。すると、突然懲戒免職になり姿を消して
いた蘇我から連絡が。錯綜する事件の裏には意外な真相が――というのが
大筋。
終盤で事件が動くまでは単調な捜査風景が続くので、正直ちょっと退屈
で、何度か挫折しかけてしまった^^;前作の時はぐいぐい読まされて
面白かった覚えがあるんだけどなぁ。終盤、警備企画課の柳井に指名を
受けた宇田川と同僚たちが2つの事件解決に向け動く辺りからは、
ぐっと面白くなったのですけどね。
宇田川の大石に対する感情って、どうも同期に対する友情以上のものを
感じたのだけど、どうなんでしょうか。蘇我と大石が電話で話す時、若干の
嫉妬めいたものを感じたのは私だけ?^^;
ラスト、例のスペイン料理屋に蘇我が現れたのが嬉しかったです。また連絡
取れなくなっちゃいそうで悲しいけど、きっとまた事件が起きた時は再会出来る
のでしょうね。
恩田陸「EPITAPH東京」(朝日新聞出版)
恩田さんの最新作。図書館の新刊案内で出たことを知りました^^;
いやー、これぞ恩田陸の世界!って感じでしたね。エッセイ+小説+戯曲・・・
一体何が書きたかったんだ、恩田さん・・・って感じではありましたが、
私は結構面白かったです。それぞれのパートで紙面の色自体を変えてあるので、
非情にカラフルな装幀になっております。まぁ、正直、自称吸血鬼・吉屋の
緑色の部分と、『筆者』による作中作の戯曲の紫色の部分は、読んで
いると目がちかちかしてきてかなり読みにくかったりしたんですが^^;
使ってる紙の色が違うだけで、こうも不安感を誘うものなのか、と驚き
ましたね。吉屋のパートも戯曲のパートも、それぞれの内容の雰囲気には合って
いたと思います。面白い試みだなーと思いましたね。
挿絵もたくさん入っているので、本文の量はさほどないと思われます(総ページ数は
300ページ以上ですが)。あっという間に読み終わってしまいました。
メインは語り手の『筆者』による東京にまつわるエッセイ(風小説?)。恩田さん
ご本人が投影されているのは明らかなのですが(飛行機が苦手だったり、高所恐怖症
だったり)、作中では他人から『K』と呼ばれているので、あくまでもフィクションの人物
として書かれているようです。
筆者が手がけている戯曲『エピタフ東京』構想の為、いろんな角度から『東京』
という街が語られています。
生まれた時から東京に住んでいるけど、全然知らない側面もたくさん描かれていて、
興味深かったですね。
柘榴の剥き方(水の中に入れて剥くとか)とか、八王子にある八幡八雲神社が正面から
見るとニャロメ(©赤塚不二夫)にそっくりとか、印象深いエピソードがたくさん
出て来て面白かったです。
数年後の東京オリンピックに先駆けるように出した本という感じ。ただ、オリンピックが
決まる前から雑誌の連載は始まっていたようなので、今こうして世間的にも東京が
注目されているのは、恩田さんとしては悔しい思いでいるのかも(作中で筆者が感じて
いるように)。
2020年のオリンピック選考の時、筆者と同じように、恩田さんもイスタンブールを
応援していたのでしょうか。東京に決まって複雑な思いだったのかも。
エッセイのような、小説のような、非情に不思議な感覚の作品でした。吸血鬼吉屋の
話が一番不思議だったけど・・・キャラクター的には面白かったですけど。作品に
必要なパートだったかは疑問・・・。
作中作の戯曲も、できれば全容を知りたかったなぁ。断片だけ読ませて、なんとなくの
構想を提示して、はい、終わり、って、蛇の生殺し状態じゃないか~^^;
あの後ミステリーに展開するらしいから、その後がとても気になる。戯曲の部分だけでも
書籍化してくれないかしらん。そして、どこかの劇団に演じて頂きたいものです。
相変わらずの恩田陸ワールド全開で、ついて来れる人だけついて来い!って感じの内容
でしたが、盲目的ファンの私は結構楽しめちゃいました。
まぁ、恩田作品初心者の方には絶対お薦めしませんけれどね・・・^^;
恩田さんの最新作。図書館の新刊案内で出たことを知りました^^;
いやー、これぞ恩田陸の世界!って感じでしたね。エッセイ+小説+戯曲・・・
一体何が書きたかったんだ、恩田さん・・・って感じではありましたが、
私は結構面白かったです。それぞれのパートで紙面の色自体を変えてあるので、
非情にカラフルな装幀になっております。まぁ、正直、自称吸血鬼・吉屋の
緑色の部分と、『筆者』による作中作の戯曲の紫色の部分は、読んで
いると目がちかちかしてきてかなり読みにくかったりしたんですが^^;
使ってる紙の色が違うだけで、こうも不安感を誘うものなのか、と驚き
ましたね。吉屋のパートも戯曲のパートも、それぞれの内容の雰囲気には合って
いたと思います。面白い試みだなーと思いましたね。
挿絵もたくさん入っているので、本文の量はさほどないと思われます(総ページ数は
300ページ以上ですが)。あっという間に読み終わってしまいました。
メインは語り手の『筆者』による東京にまつわるエッセイ(風小説?)。恩田さん
ご本人が投影されているのは明らかなのですが(飛行機が苦手だったり、高所恐怖症
だったり)、作中では他人から『K』と呼ばれているので、あくまでもフィクションの人物
として書かれているようです。
筆者が手がけている戯曲『エピタフ東京』構想の為、いろんな角度から『東京』
という街が語られています。
生まれた時から東京に住んでいるけど、全然知らない側面もたくさん描かれていて、
興味深かったですね。
柘榴の剥き方(水の中に入れて剥くとか)とか、八王子にある八幡八雲神社が正面から
見るとニャロメ(©赤塚不二夫)にそっくりとか、印象深いエピソードがたくさん
出て来て面白かったです。
数年後の東京オリンピックに先駆けるように出した本という感じ。ただ、オリンピックが
決まる前から雑誌の連載は始まっていたようなので、今こうして世間的にも東京が
注目されているのは、恩田さんとしては悔しい思いでいるのかも(作中で筆者が感じて
いるように)。
2020年のオリンピック選考の時、筆者と同じように、恩田さんもイスタンブールを
応援していたのでしょうか。東京に決まって複雑な思いだったのかも。
エッセイのような、小説のような、非情に不思議な感覚の作品でした。吸血鬼吉屋の
話が一番不思議だったけど・・・キャラクター的には面白かったですけど。作品に
必要なパートだったかは疑問・・・。
作中作の戯曲も、できれば全容を知りたかったなぁ。断片だけ読ませて、なんとなくの
構想を提示して、はい、終わり、って、蛇の生殺し状態じゃないか~^^;
あの後ミステリーに展開するらしいから、その後がとても気になる。戯曲の部分だけでも
書籍化してくれないかしらん。そして、どこかの劇団に演じて頂きたいものです。
相変わらずの恩田陸ワールド全開で、ついて来れる人だけついて来い!って感じの内容
でしたが、盲目的ファンの私は結構楽しめちゃいました。
まぁ、恩田作品初心者の方には絶対お薦めしませんけれどね・・・^^;
ちなみに、EPITAPH(エピタフ)とは、墓碑銘とか墓標という意味だそう。
勉強になった(笑)。
勉強になった(笑)。