ミステリ読書録

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秋川滝美/「居酒屋ぼったくり5」/アルファポリス刊

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秋川滝美さんの「居酒屋ぼったくり5」。

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と
美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―。旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、
待望の第5巻!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!(紹介文抜粋)


早いもので、もうシリーズ第五弾。いいペースで出ていますね。今回も、安定の
面白さ。相変わらず、いい人しか出て来ないし、美味しい料理しか出て来ない(笑)。
安心して楽しめるシリーズです。 
前作で、少し美音さんと要さんの距離が近づいたと喜んでいましたが・・・今回は、
さらに上を行く展開が!いやー、ファンにとって、第四作目の『モーニングオムレツ』
は、待ちに待った作品と云えるのではないでしょうか。美音さんのニブさにはほとほと
呆れましたけど(^^;)、収まるべきところに収まって良かった、良かった。
ベタな展開でしたけど、ドキドキしたなぁ~。ついに要さんが行動を起こして、
美音さんをぼったくりのカウンターから連れ出した時は、感慨深いものが。
要さん行きつけのバーのバーテンさんもいい味出していたなぁ。最後に美音
さんに出したカクテルの意味にはぶっとびましたけど・・・。昔、プールバー
とか流行った時代の手口じゃないのか、それ^^;まぁ、要さんが注文した訳
じゃないのが救いですけども(笑)。
そして、美音さんの無意識のあの一言には、私の方がノックアウトされましたよ^^;
あれを言われてそのまま爆睡とか、どんな拷問なんだか・・・要さんが気の毒に
なりました^^;
でもまぁ、二人が幸せそうで良かったです。
それにしても、要さんって、もしかして社長とかなのかな?ぼったくりから帰る時に
迎えの車を寄越してもらっていたとか、相当立場が上の人ってことですよねぇ。
一話目の屋上の市民農園を実現させちゃうところからもそれは明らかなんですけど。
美音さんはとんでもない人を好きになっちゃったんじゃないのかなぁ。

ところで、二話目のソウタさんラブのカナコの言動、私にはちょっとイラっと
したんですけどね。あそこまで、旦那に依存しているのって、どうなんだろう。
自分がない感じがして、私はあんまり好きじゃないなぁ。でも、美音さんや
ぼったくりの常連さんたちは、彼女のことを微笑ましいと思って見ているところが
ちょっと違和感ありました。私の心が狭いからですかね^^;

最後のお墓の話は、ちょっと考えさせられるものがありました。私も将来、絶対に
直面する問題だと思うので。いろんな考え方があると思うので、どれが正解とかは
ないのでしょうね。

もちろん、今回も出て来るお料理は美味しそうでした。スライスチーズをレンチン
するおつまみは私もよく作ります。テレビでやってて美味しそうだったんで。
ただ、今回は、お料理よりも美音さんと要さんの恋の行方の方がメインでしたね。
これからは、結婚問題とかも絡んで行くのかな。今後の展開も楽しみです。