ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

秋川滝美「居酒屋ぼったくり8」/「新鮮THEどんでん返し」

こんばんは。オリンピックもいよいよ残り二日ですね。あっという間だったな~。
今回は、金メダルを獲った三組の競技、すべて生の時間に観ることが出来ました。
歴史的瞬間に立ち会えて幸せだったなぁ。羽生君はもちろんですが、小平さんと
パシュートの金メダルもすごかった~。めっちゃシビレました。気持ち良かった!
そして、今日の女子フィギュアはすごい戦いでしたね。宮原さんとオズモンドの
銅争い、ロシア(OAR)のトップ2争いも凄まじかった。いいもの見せてもらったなー。
個人的には、ザギさん推しだったんですが、今日の演技はメドベに金獲らせてあげたかったな。
すべてのタイトル獲って、あとは五輪だけだったんだし。ちと、運が悪かったね・・・。
カーリングは惜しかった~。完全アウェーの韓国相手じゃ厳しいだろうな、とは思って
いたけど、最後よくねばりました。あと一歩及ばなかったのが残念。銅メダル目指して
頑張れ。


読了本は今回も二冊です。


秋川滝美「居酒屋ぼったくり8」(アルファポリス
シリーズ最新作。結構待たされたなぁ。そういえば、ドラマ化されるらしいですね。
美音さんは誰がやるんだろ。
今回は、ついに要さんが美音さんにアレを・・・!!!と思ったら、美音さん
大激怒で事態はとんでもない方向に。
・・・うーん、確かに女性にとって大事な問題だとは思うんだけど、あそこまで
美音さんが怒るとは意外でした。そういうの、あんまりこだわらない性格
なのかなーと思ってたんで。しかし、男女の問題に、男の母親がしゃしゃり出て
来るのはどうなのかなぁ。要さんのお母さん、今までいい印象だったんだけど、今回の
ことでちょっと引っかかりを覚えてしまった。悪気はないのはわかるんだけど。
今回、美音さんと要さんの仲がこじれちゃったのは、完全に彼女のせいだと
思う・・・。あそこまでやらんでも^^;ま、一族の男がみんなやらかして来たって
歴史があるから、口出しせずにはいられなかったのだとは思いますけどね。
まぁ、最終的には収まるところに収まってほっとしました。つに美音さんから
あの言葉が引き出されましたからね。でも、これから障害がたくさん出て来そう。
お料理の方は、さつまいもの茎が食べられるものだとは全く知りませんでした。
なんか、細そうなイメージあるけど・・・。確かに、普通にスーパーで
売ってるものじゃないから、さつまいも掘りにでもいかないと手に入らなそう。
どんな味なのか気になるけど、食べる機会は今後なさそうだ^^;
あとは、最終話で出て来た、美音さんとミサちゃんが作った黄金だしのおうどんが
美味しそうだった。和食はやっぱり出汁が命ですもんねー。一時期出汁取るのに
凝った時があったんだけど、最近は面倒くさくて出汁取って作る料理作って
ないや。ていうか、最近和食自体をあまり作っていないような・・・(洋食多し)。
出汁も市販でいいものたくさん出てますしねぇ。白だしとか使うと、何でも
美味しくなる(笑)。あと、茅乃舎だしは神(笑)。
次巻以降は、二人の結婚に向けて動き出す感じなのかな。次も楽しみ。


「新鮮THEどんでん返し」(双葉文庫
どんでん返しアンソロジー第三弾。って、私第二弾読んだっけかな?^^;読み逃してるような。
前に読んだやつは、既出の作品を再収録する形だったと思うのだけど、今回は文庫オリジナル
みたいです(書き下ろしか、単行本未収録)。全部が未読作品だったので、どの作品も
新鮮な気持ちで楽しめました(タイトル通りにね)。もちろん、テーマは『どんでん返し』
ミステリ好きにはたまらないキーワード(笑)。もちろん、私も大好物です(笑)。
いろんな切り口のどんでん返しがあって、楽しませて頂きました。

 

では、各作品の感想を。

 

青柳碧人『密室竜宮城』
浦島太郎が、助けた亀に連れられて行った竜宮城で体験する密室殺害事件を描いたもの。
登場魚介物(笑)が、海の生物たちってのが面白かった。鯛やたらばやタコやら。
竜宮城内の一室で、密室状態で見つかったおいせの死体。密室の真相はなかなかに
斬新。ととき貝の設定が効いています。浦島太郎伝説の設定をうまく利用してますね。

 

天袮涼『居場所』
女子高生を殺害して服役後、出所した男には居場所がなかった。男は再び女子高生を
付け狙うが・・・。
気持ち悪い男の話かと思いきや、意外な事実が明らかに。男に居場所がなくなったのは
完全に自業自得だし、元妻の態度も女子高生の態度もああなって当然かな、と思いましたね。
あんな犯罪を犯したら、居場所がなくなるのは仕方がないんじゃないかな。

 

大山誠一郎『事件をめぐる三つの対話』
北区の路上で男の死体が見つかった。小野寺係長と下っ端の水原は、事件をもう一度
振り返ることに。
三つの対話から少しづつ犯人を追い詰めて行く過程は読み応えありました。
さすがでしたね。

 

岡崎琢磨『夜半のちぎり』
新婚旅行先のシンガポールのビーチで、妻の死体が発見された。前日、俺は他の女と
一緒にいた。妻が死んだのは俺のせいかもしれない――。
なんか、クソみたいな人間しか出て来ませんね。二組の男女、全員が全員、しょーもない。
嫌悪感しか覚えなかったです。

 

似鳥鶏『筋肉事件/四人目の』
旦那様が殺された。使用人の私は、旦那様の次男の学さんと甥の幹也さんと、犯人は誰かの
検証を始めるのだが――。
これはやられましたねー。いや、正直、最後のページ、完全に乱丁だと思いました。え、
なんで?意味わかんない、と思いました。あとがき(?)を読むまでは。あとがき読んで、
作者の意図を知り、その意向通りに読み返してみました・・・なるほど。読み返すと、
意図したことが全部読み取れます。もっと違和感覚えるべきだった。参りました。

 

水生大海『使い勝手のいい女』
使い勝手のいい女と言われていたわたし。そう言ったかつての恋人が、突然自宅に転がり
込んで来た。目的はお金。財布を盗もうとしたことを咎められた元恋人が甘い声で擦り
寄って来た瞬間、わたしはとっさに手が――。
これも完全にミスリードされてたなぁ。恋人を寝取った主人公の元親友のずうずうしい
言動にはイライラさせられました。もっと強く断ればいいのに!と思いました。まさか、
ああいう結末になるとは・・・。いい意味で裏切られた作品でしたね。