ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

東川篤哉「魔法使いと最後の事件」(文藝春秋)

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魔法使いマリィシリーズ(というらしい)第四弾にして最終巻(らしい)。

前作はラストでマリィが聡介の前から姿を消してしまい、どうなっちゃうの!?

ってところで終わってたんですが、本書の一話目であっさり再登場。まぁ、

そうじゃなきゃ話も続かないわけですけど(苦笑)。ほとぼりが冷めるまで

しばらく姿を消していただけだったらしいです(笑)。でも、その期間が

あったからこそ、聡介がマリィの大切さに気づけた訳ですし、例の婚姻届の

顛末にもつながっているので、結果としては良かったのかな、と。

ミステリ的には、今回はあんまり突出したものはなかったですね。最後なのに^^;

一作目のダイイングメッセージを残した方法と、二作目のダイイングメッセージ

が残されていた場所に関しては、なるほど!と思わされましたが。一作目の方は

なんとなく予想はついたのですけどね。

後半の二つはもう少しひねりが欲しかったかなぁという感じ。特にラストの

凶器からアレが生えて来るってのは、さすがに無理過ぎないか!?と思い

ました・・・^^;しかも、生えて来た理由が、冒頭に出て来た○(漢字一字)。

ほんとに、そういう研究結果が出ているのでしょうか。

マリィと聡介がケンカしつつもラブラブなのが微笑ましかったですね。椿木

警部も、最後にマリィからアレを受け取った訳ですし、今度こそ幸せになれる

出会いがある・・・といいなぁと願います(苦笑)。それにしても、あれだけ

適当な捜査(別名出会い系捜査)をしていて、問題にならないんでしょうか。

それはそれで、警察組織に問題があるような気も・・・。椿木警部の痛いキャラも

これで見納めなんですね。あんまり残念でもないけど(笑)。

なんとなく消化不良な、なし崩し的な終わり方でしたけど、聡介とマリィが

幸せになれたからいいのかな。