ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

加藤実秋/「スイーパーズ 事件現場掃除人 モップガール2」/小学館刊

イメージ 1

加藤実秋さんの「スイーパーズ 事件現場掃除人 モップガール2」。

左耳から聞こえる歌声の謎、桃子の特殊能力の秘密が、遂に明かされる!?超常現象に襲われる
ヒロインが、役者気取りの元ヤンが、無愛想なイケメンが、事件・事故の「謎」に挑む新感覚
ミステリ!洗い出せるのは、私たちだけ(紹介文抜粋)。


テレビドラマ化もされたモップガールの続編。今更続編が出るとは^^;前作読んだのが
前過ぎて内容はきれいさっぱり忘却の彼方、主人公以外の脇役キャラのことすらほとんど覚えて
ませんでした^^;
読みながら、桃子の特殊能力や時代劇好きのことなんかはうっすら思い出しました。そういえば、
時代劇好きが集まるお店に行っていたよなぁ、とか。犬好きの社長のこともなんとなく。ただ、
不思議なことに、イケメンの翔のことを全く覚えていなかった^^;だから、彼がなぜ前作の
ラストでいなくなっちゃったのかがわからず、最初は戸惑いながらの読書って感じでした。
前作をおさらいしてから読めば良かった^^;

まぁ、本書は本書で独立したお話になっているので、基本的には前の話覚えてなくても
そんなに問題がある訳ではなかったので良かったですけど。

桃子とクリーニングサービス『宝船』のメンバーたちとの関係が良かったですね。アルバイトの
桃子も大分仕事に慣れて来たようで、しっかり彼らの仲間として働いていて、成長が伺えました。

しかし、事件現場の残留思念に影響を受け、自分の身体に反映させてしまう桃子みたいな体質
だと大変ですね。
今回は、左手が耐えられないくらいくすぐったくなって突然笑い出したり、異様に焼きそばの味が
好きになって焼きそばばかり食べたり、犬化して視界が白黒に見えるようになったり、片耳に
ずっと鼻歌が聞こえて来たり・・・と、次から次へと体質が変わって、忙しいことこの上ない^^;
でも、宝船のメンバーたちは、その体質ごと桃子を受け入れていて、彼女の体質が治る為に
事件解決に動いてあげたりしているので、桃子は仲間に恵まれているなぁと思いました。
最後には社長から嬉しいサプライズもありましたしね。確かに、桃子はこの仲間たちと一緒に
仕事をするのが一番幸せなのかも。体質のこともありますしね。

桃子の父親の事件の真相は、だいたい思った通りだったので、意外性はあまりなかったです^^;
翔との関係もありがちな展開ではあったのですが、少女漫画好きとしては、こういう王道な
展開はかなりツボ(笑)。冷たい態度を取りながら、ずっと彼女のことを見守って来たので
しょうねぇ・・・むふ。彼女の時代劇好きに付き合うのも、彼女の特殊体質に付き合うのも
大変だとは思いますけどもね^^;

正式に『宝船』の仲間入りした桃子と翔の今後の活躍も読んでみたいですね。またいつか
続編が書かれることがあるといいな、と思います。