みなさま、こんばんは。
あっという間に1月も後半ですね。
巷ではインフルエンザやらノロウィルスやらが流行ってきたみたいですが、
みなさま大丈夫でしょうか。
私の周りでは、とりあえず誰も罹ってはいないのですが。
あっという間に1月も後半ですね。
巷ではインフルエンザやらノロウィルスやらが流行ってきたみたいですが、
みなさま大丈夫でしょうか。
私の周りでは、とりあえず誰も罹ってはいないのですが。
今回の読了本は三冊。一冊目の『ホテル・モーリス』はだいぶ前に読んで
返してしまったので、早くも記憶が薄れかけております・・・。
やっぱり、記事は手元に本があるうちに書かないとダメだなぁと痛感する
今日このごろです・・・。
返してしまったので、早くも記憶が薄れかけております・・・。
やっぱり、記事は手元に本があるうちに書かないとダメだなぁと痛感する
今日このごろです・・・。
では、各作品の感想を。
一部、ネタバレ気味の感想があります。未読の方はご注意を。
一部、ネタバレ気味の感想があります。未読の方はご注意を。
森晶麿「ホテル・モーリス」(講談社)
タイトル通り、ホテルが舞台。寂れた高級リゾートホテルの立て直しを任された
若き支配人が主人公のドタバタコメディ。個性的なホテルの従業員たちのキャラは
良かったのですが、いかんせん肝心の主人公の影が薄かった^^;見てくれも悪く
ないようなのだし、もう少し彼のキャラを目立たせてあげて欲しかったですね。
伝説のギャングだった過去を持つ、コンシェルジュの日野さんのキャラが強烈過ぎ
だせいかもしれませんが^^;読んでて、今野敏さんの任侠シリーズを思い出しました。
浅田次郎氏のプリズンホテルシリーズを思い浮かべる方もいらっしゃるようですが。
ホテルに泊まるヤクザ者たちを『ギャング』と表現するところにちょっと違和感を
覚えました。日本ぽくないからかな。殺し屋とかも出て来るし。その割に緊迫感が
ないので、若干設定とストーリーが空回りしている印象を受けました。ただ、ラスト、
亡くなった星野ボレロにまつわる真実の部分では大いに騙されておりまして、なるほど、と
思わされました。設定にちょこちょこ首を傾げる部分はありましたが、まぁ、トータル
としては、楽しく読めたかな(褒めてるのか貶してるのかわからん感想ですみません^^;)。
タイトル通り、ホテルが舞台。寂れた高級リゾートホテルの立て直しを任された
若き支配人が主人公のドタバタコメディ。個性的なホテルの従業員たちのキャラは
良かったのですが、いかんせん肝心の主人公の影が薄かった^^;見てくれも悪く
ないようなのだし、もう少し彼のキャラを目立たせてあげて欲しかったですね。
伝説のギャングだった過去を持つ、コンシェルジュの日野さんのキャラが強烈過ぎ
だせいかもしれませんが^^;読んでて、今野敏さんの任侠シリーズを思い出しました。
浅田次郎氏のプリズンホテルシリーズを思い浮かべる方もいらっしゃるようですが。
ホテルに泊まるヤクザ者たちを『ギャング』と表現するところにちょっと違和感を
覚えました。日本ぽくないからかな。殺し屋とかも出て来るし。その割に緊迫感が
ないので、若干設定とストーリーが空回りしている印象を受けました。ただ、ラスト、
亡くなった星野ボレロにまつわる真実の部分では大いに騙されておりまして、なるほど、と
思わされました。設定にちょこちょこ首を傾げる部分はありましたが、まぁ、トータル
としては、楽しく読めたかな(褒めてるのか貶してるのかわからん感想ですみません^^;)。
梨木香歩「冬虫夏草」(新潮社)
あの『家守綺譚』の続編。また、綿貫と高堂に会えるとは、嬉しい限りでした。
内容も良かったなぁ。いなくなった犬のゴローをさがして、綿貫が方方へ旅をする話。
綿貫が、その土地土地で出会う地元の人々との交流がとても温かくて素敵でした。
毎回出て来る動植物たちを交えた情景描写も素晴らしい。梨木さんの文章は本当に
素敵ですね。もう少し早く出版されていたら、間違いなく本屋大賞の候補にも上がった
のではないかしら。
綿貫のゴローへの想いにも何度も胸が詰まりました。ゴローは本当に素晴らしい犬だね。
自然界の重大な任務の為に、主と離れてたったひとりで旅に出て。ラスト3ページ、
綿貫同様、喜びで胸がいっぱいになりました。何より、ゴローも綿貫と会いたくて仕方が
なかったのだとわかったことが嬉しかった。きっとずっと、心細かったんだろうな・・・。
ゴローほどの立派な犬でさえ。与えられた使命が大きすぎたのかもしれない。責任感のある
犬だから、勝手に戻ることなど出来なかったのでしょう。綿貫が見つけてあげられて、
本当に良かった、と思いました。
高堂の家での話がほとんどないせいか、高堂の出番が少なかったところは残念でした。
イワナの夫婦の話を読んで、舞城さんの短篇に鮎に嫁ぐ女性の話があったよなぁと
思いだしました。
装幀も作品にぴったり合っていて素敵でした。梨木さんの文章と、家守シリーズの
摩訶不思議で素晴らしい世界観とにどっぷり浸かれる一冊でした。オススメです。
あの『家守綺譚』の続編。また、綿貫と高堂に会えるとは、嬉しい限りでした。
内容も良かったなぁ。いなくなった犬のゴローをさがして、綿貫が方方へ旅をする話。
綿貫が、その土地土地で出会う地元の人々との交流がとても温かくて素敵でした。
毎回出て来る動植物たちを交えた情景描写も素晴らしい。梨木さんの文章は本当に
素敵ですね。もう少し早く出版されていたら、間違いなく本屋大賞の候補にも上がった
のではないかしら。
綿貫のゴローへの想いにも何度も胸が詰まりました。ゴローは本当に素晴らしい犬だね。
自然界の重大な任務の為に、主と離れてたったひとりで旅に出て。ラスト3ページ、
綿貫同様、喜びで胸がいっぱいになりました。何より、ゴローも綿貫と会いたくて仕方が
なかったのだとわかったことが嬉しかった。きっとずっと、心細かったんだろうな・・・。
ゴローほどの立派な犬でさえ。与えられた使命が大きすぎたのかもしれない。責任感のある
犬だから、勝手に戻ることなど出来なかったのでしょう。綿貫が見つけてあげられて、
本当に良かった、と思いました。
高堂の家での話がほとんどないせいか、高堂の出番が少なかったところは残念でした。
イワナの夫婦の話を読んで、舞城さんの短篇に鮎に嫁ぐ女性の話があったよなぁと
思いだしました。
装幀も作品にぴったり合っていて素敵でした。梨木さんの文章と、家守シリーズの
摩訶不思議で素晴らしい世界観とにどっぷり浸かれる一冊でした。オススメです。
「エール!3 お仕事小説アンソロジー」(実業之日本社文庫)
いろんな仕事で頑張っている女性を主人公にしたアンソロジー第三弾。今回の寄稿
作家とそれぞれに取り上げているお仕事は以下(アマゾンの紹介文抜粋)。
いろんな仕事で頑張っている女性を主人公にしたアンソロジー第三弾。今回の寄稿
作家とそれぞれに取り上げているお仕事は以下(アマゾンの紹介文抜粋)。
■原田マハ「ヴィーナスの誕生 La Nascita di Venere」(美術品輸送・展示スタッフ)
■日明 恩「心晴日和」(災害救急情報センター通信員)
■森谷明子「『ラブ・ミー・テンダー』」(ベビーシッター)
■山本幸久「クール」(農業)
■吉永南央「シンプル・マインド」(イベント会社契約社員)
■伊坂幸太郎「彗星さんたち」(新幹線清掃スタッフ)
■日明 恩「心晴日和」(災害救急情報センター通信員)
■森谷明子「『ラブ・ミー・テンダー』」(ベビーシッター)
■山本幸久「クール」(農業)
■吉永南央「シンプル・マインド」(イベント会社契約社員)
■伊坂幸太郎「彗星さんたち」(新幹線清掃スタッフ)
備忘録の為載せておきました。
今回も、それぞれに与えられたお仕事を必死に頑張る女性たちが清々しかったです。
もちろん、時にはくさったり、悩んだり、上手く行かなかったりすることもある。
けれど、最後はみんな前向きに仕事と向き合おうとするところに好感が持てました。
一番印象に残ったのは、やっぱりラストを飾る伊坂さん。他の寄稿者たちの設定も
上手く取り入れて、見事に一冊にまとめ上げています。新幹線の清掃スタッフの
素晴らしさは、私も何度もテレビで観て感心させられていたし。日本の新幹線の清掃技術
って、本当に世界一らしいですからね。伊坂さんらしい心憎いストーリー展開にニヤリと
しました。
あと、面白い着眼点だと思ったのは山本さんの作品。農業、しかもヒロインは86歳の
おばあちゃん!このゑいさんが、終盤でとってもかっこいい活躍をするのです。
86歳でも現役で農業を続けるって、ほんとにすごいことです。頭が下がります。
ラスト、ゑいさんに影響受けた若い女性たちの決断にも嬉しくなりました。
日明さんのは、消防庁に勤める女性が主人公ってことで、『鎮火報』シリーズとの
接点があるかなーとちょっぴり期待したのだけれど、全くなかったのがちと残念でした。
別に接点なくても十分楽しめたのですけれどね^^;
今回も、それぞれに与えられたお仕事を必死に頑張る女性たちが清々しかったです。
もちろん、時にはくさったり、悩んだり、上手く行かなかったりすることもある。
けれど、最後はみんな前向きに仕事と向き合おうとするところに好感が持てました。
一番印象に残ったのは、やっぱりラストを飾る伊坂さん。他の寄稿者たちの設定も
上手く取り入れて、見事に一冊にまとめ上げています。新幹線の清掃スタッフの
素晴らしさは、私も何度もテレビで観て感心させられていたし。日本の新幹線の清掃技術
って、本当に世界一らしいですからね。伊坂さんらしい心憎いストーリー展開にニヤリと
しました。
あと、面白い着眼点だと思ったのは山本さんの作品。農業、しかもヒロインは86歳の
おばあちゃん!このゑいさんが、終盤でとってもかっこいい活躍をするのです。
86歳でも現役で農業を続けるって、ほんとにすごいことです。頭が下がります。
ラスト、ゑいさんに影響受けた若い女性たちの決断にも嬉しくなりました。
日明さんのは、消防庁に勤める女性が主人公ってことで、『鎮火報』シリーズとの
接点があるかなーとちょっぴり期待したのだけれど、全くなかったのがちと残念でした。
別に接点なくても十分楽しめたのですけれどね^^;
このシリーズ、これで完結なのだとか。お仕事小説読むのは大好きなので、とても
残念。もっといろんな作家さんの作品が読みたかったなぁ。
残念。もっといろんな作家さんの作品が読みたかったなぁ。
現在は宮部さんの『ペテロの葬列』を読んでおります。もうそろそろ佳境に入るところ。
相変わらずリーダビリティが素晴らしいです。一度ページを開くと、なかなかやめられない。
できれば単独記事にしたいところですが・・・どうなるかな^^;
相変わらずリーダビリティが素晴らしいです。一度ページを開くと、なかなかやめられない。
できれば単独記事にしたいところですが・・・どうなるかな^^;